マインドフルネスは脳の筋トレ!
こんな記事を見つけました。
ヨガやマインドフルネスを科学で研究しているという記事でした。
私もヨーガ療法を学ぶ中で、そういった研究結果や症例をたくさん見聞きしています。
人間には、バイオフィードバックという機能があります。
無意識下にある身体の変化を、音や光、数字などで意識できる形で認識させることで、身体に何が起こっているのか自覚させ、意識的に調節をさせる方法の一つです。
生体自己制御反応と言われ、それを可能とする技術や現象を総称して、バイオフィードバックとよびます。
これは心理療法、医療分野でもよく使われている方法です。
たとえば、脳波を測定しながら動作を行い、変化している脳波を数字やグラフでみることにより、さらに変化が加速していきます。面白いほどに。
自分に何が起きているのか、自分の目で確認することで、安心したりすることもありますよね。外からの情報で確認ができると、より変化が進むのです。
そう、この記事で、何が面白かったかというと・・・
3.マインドフルネスは心の腕立て伏せ
心の腕立て伏せ!
なんとわかりやすい表現!と食いついてしまいました。(笑)
こういう脳の使い方や体の使い方って、ある意味、トレーニング。
そういう癖を身につけてしまえー!ということなんですよね。
ヨガのレッスンを長く続けてる方は身に覚えがあるかと思いますが、なんかね、ヨガモードってのがあるんですよね。
(ある意味、ヨガ色のメガネをかけてしまうことになるので、注意も必要なんですが・・・)
これは特殊な脳波まではいかなくとも、身体機能に変化がみられたり、心の動きが変わったりして、少なくともやる前より、リラックスした脳波に変わっているんじゃないかな、と思います。
例えば、ヨガの時間はいつもと違う呼吸になっちゃう、とか、手足の感覚がすごく感じられる瞬間があったり、なんかわからんけれど意識の範囲が広がっていたり。
そんなことが自然と身についていると思うんです。
前で見ていても、クラスの後は違った感じになってる人って、物凄く多いんです。ご本人の話とも合致するので、何かが起こってるんだろうなぁ、と思います。
ヨガに通い続ける理由は、筋肉や姿勢といった肉体の変化だけではないことに、ご自身が無意識だとしても、気づいているんですよね。
むしろ、そういう変化が何もないようだったら、先生を変えた方がいいです(笑)。運動として行うのであれば、もっと目的に応じた、優れたアプローチがたくさんあります。
もちろん、身につくと・・ということが前提なので、それまではひたすら言われた通りに意識をしたり、やってみたりすることは大切です。
マインドフルネスという言葉、ここ数年とてもよく耳にするようになりました。
大手企業やコンピュータ系有名企業なんかも、研修に取り入れています。
元々これは、ヨガの技法からきています。
というか、瞑想の技法の一つ、入口といったらいいでしょうか。
これは、1979年、アメリカのジョン・カバットジン博士が提唱したマインドフルネスストレス低減法という心理学的療法の一つです。
博士は、ヨガや禅を学び、現代人のストレスを生きる苦悩ととらえ、ストレスを軽減するプログラムを構築、マサチューセッツ州立大学にマインドフルネスセンターを設立し、世界に広めています。
瞑想から、宗教性や信仰性などを取り除いたもの、と説明されたりもしており、とても気軽に生活に取り入れられる方法となっています。
西洋の方は、メソッドを構築することがとても得意だなぁ、と思います。
マインドフルネスは、「今、この瞬間」に気づきを与える方法です。
現代のストレスの多くは、「今この瞬間に意識がない」からだと言われています。
考えてみてください。
「今この瞬間」って、どこに意識がありますか?
私は今、この文章を書くにあたって、「一つ文字を打つ」よりも、次にどういう文を書こうか考えしまっています。ブラインドタッチって恐ろしいですが(笑)どのキーをタイプするか、その1タイプの感覚なんて、どこかに飛んでいます。
歩く時もそうです。
たとえば、瞑想の方法の一つにある歩く瞑想。
足の裏の体重移動に意識を向けて、足の裏の感覚をしっかりと味わいます。しかもそこに意味をつけず、目的ももたず。ただその感覚にだけ意識を向けます。
普段、歩くときって、そんなこと思うことありますか?
でも、歩くってそういうことなんですよね、ほんとは。
人間の脳は、たくさんのことを一緒にやっているように見えても、少しづつ、ずれて行われていて、2つのことを同時に処理はできないそうです。
マルチタスクに見えていますが、沢山の処理を順番にしており、それを続けすぎることで、脳が疲労してしまうのです。
たくさんのことを一気にアレもコレも考えながらやるって、疲れますよね。充実感を感じる人もいますが、ずっとは続けられないと思います。
マインドフルネスのようなトレーニングで、脳の使い方を訓練していくことで、脳波も変わり、自律神経や免疫ホルモンなどが正常な働きを取り戻し、ストレスも緩和されていきます。
仕組みは複雑な説明になるので省きますが、実践していくことで、自然とストレスに強く、安定した心と体ができていきます。
なので、身につけると良いですよ。ということが、提唱されてきたわけです。
心と体、と簡単に言いますが、たくさんのパーツ、素材、働き、特性の集合体です。それらを絶妙に一つとみせているなにか、があるのですが、それはまた。
(この辺からが、インド哲学やヨガの世界観のお話です(笑))
いろんな方向から、科学的に証明されつつあるヨガですが、まだまだこれからも、エビデンスがだされていくのだと思います。
ヨガと神経や脳のこと、サイトにも掲載してます。
よかったら、みてみてくださいね。
<ヨガとストレスケア>
https://tiede.web.fc2.com/yoga.html