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世界は広い?狭い? #忘れられない旅
「トイレがない。。」
正確にはトイレが過酷過ぎて使えなかった。。大学の時友達と行った、内モンゴルの旅が忘れられない。
当時語学研修で中国天津市に数ヶ月いて、汚いトイレにも行き慣れたつもりだった。
穴だけ掘ってあるトイレ。溝に沿って何部屋もあって前から流れて来るトイレ(何も流れて来ない先頭がおすすめw)。ドアがないトイレ。などなど。。
有料トイレはまだマシな場合が多いし、利用料も安かったはず!?でも当時は有料だと「なんだ、有料かっ」と思ってたな。
お金がないから、時間はかかったけど寝台列車で北京から最寄りのフフホト駅まで行って、そこからタクシーで宿泊先のパオに向かった。
遊牧民が住居にしている組み立て式のテントはモンゴルでは「ゲル」、中国の内モンゴル自治区では「パオ」と呼ばれる。
草原の中をどれくらい走ったか分からないけど、宿泊先まで少なくとも2時間位はかかったと思う。
庭では大きい黒豚が飼われていて、動かないから生きてるか死んでるかも分からない。。その豚の前を通ったらトイレに行けた。
トイレは穴だけ掘ってあるタイプだった。「明るいうちはま~行くしかないか」と思ったけど、みんなで「夜は無理かも。。」と話した。
内モンゴルで、見たかったもの
それは、
地平線に沈む夕日
360度、見渡す限りの草原
満天の星空
この3つ。
夕日が沈むころ、友達とよこ並びに座って夕日を見た。
視線が届くところまで果てしない草原。空と草原の真ん中に太陽が吸い込まれていった。一度に見える景色が大きい!
夕飯を食べてからまた草原に出た。まわりに灯りなんて何もない。1人が突然「なにか光ってる!」みんなでこわごわ近づくと、ラクダだった。
そろそろトイレに行きたくなって来て、みんなで話し合った。「あのトイレに夜行くくらいなら、みんないっせいに草原でしよう!」っていうのが私たちが出した最善策だった。
みんなで外向きになり、輪になって用を足す。全員がすんでから立つ約束をした。
そして、あらためて夜空を見上げた。
あんなに大きな夜空を見たのははじめて!邪魔をする街の灯りもない。たくさんの星でできた天の川も大きくて長い。星に手が届き来そうだった。
「ね~寝ながら見たいね」と今度はよこ並びに寝ころんで星空を見た。どれくらい見ていたかわからないけど、もっと見ていたかった。
美味しい食べ物もなかったし、泊まるところが快適だったとはとても言えない。こんな不便な旅がずっと忘れられない。
卒業後、みんなばらばらになった。
1人はドバイに。他の友達は国内だけどそれぞれ違う県に。会う機会がぐんと減った。
数年後。ドバイに住んでた友達が家族旅行でフランスに、三重県に住んでいた友達が新婚旅行でフランスに行った。そして、2人はフランス旅行で奇跡的に会うことになった。
家が近くても卒業してから1回も会わない同級生だって何人もいるのに、フランスの旅行中に会うって何??
世界って広いよね?狭かったっけ?
ちょっと頭が混乱した。。
旅がもたらしてくれるものって、本当にたくさんある。
あ〜、なんか旅行に行きたくなって来た!
満天の星空がまた見たいな〜。
でも、トイレはやっぱりキレイがいい(笑)