![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/96494815/rectangle_large_type_2_32970fbf36df82987afabd728f3990f8.png?width=1200)
不眠症の夜
以前は本当に不眠症がひどくて、大変だった。
夜薬を飲んでも眠れなくて、大体朝方の4時5時まで起きていた。
そこから寝て、次は起きれなくて夕方の3時に起きるという生活を繰り返していた。
その深夜のタバコで今飼っている猫と出会った。
眠れない夜は無理して寝ようとせずに、タイピングの内職などをしていた。月に5000円程度にしかならないのだが、それでも「仕事をしている」という感覚はありがたかった。
夜眠れないことを活かして、スナックをはしごしてバイトしたりもした。
朝、起きれるようになったのは無職になってからだ。
多分に、「出勤しなければならない」というストレスから解き放たれたのが大きいと思う。
未だに不眠症の薬は手放せないし、睡眠障害として早朝覚醒などは残っているが、今は朝起きて夜10時くらいに寝ている。
ロゼレムという薬も劇的に効いている。
あの薬を飲み始めてから、生活のリズムというものが整った。
でも、不眠症の間、夜はとても美しかった。
明け方白んでいくソラも美しかったし、夜の澄んだ空気というのは独特のものだ。
タバコの火がポッ、と明るく周りを照らすのも好きだった。
夜に飲む缶コーヒーはとても甘くて落ち着いた。
夜が好きだった。
今は夢の中でそれを思い出そう。
いいなと思ったら応援しよう!
![ちびひめ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/90725068/profile_2ef51c688649827a204c33fd7dc03811.jpg?width=600&crop=1:1,smart)