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IJN Haruna 1941 日本海軍戦艦 榛名制作記 #2(Fujimi 1/700 waterline kit)


3.艦橋

3-1.艦橋下部のパーツ

Pic. 3-1 艦橋下部パーツ

 艦橋を含めた上部構造物は、大日本絵画「水谷清高図面集日本海軍戦艦スタイルブック艦橋・上部構造物」を参考にしました。
 艦橋は、B47(A)とB37(B)のパーツの一部を使用した以外はすべてスクラッチとなりました。「スタイルブック」の図面は1/200なので、縮小コピーで1/700を作り、これに合わせて各階層を製作します。すでに窓枠のエッチングを接着し軍艦色を塗装していますが、(C)(D)(E)はリノリウム張りとなります。

3-2.艦橋下部の組立て

Pic. 3-2 艦橋下部組立て

 下部艦橋から主・副測的所までを組み立てました。難物でもある三本のマスト(A)も通します。ガーダーや支持構造物などのエッチングパーツは汎用の物を用いています。

3-3.艦橋上部

Pic. 3-3 艦橋上部

 艦橋上部の三階層です(A)。丸穴の開いたエッチング板を柱として、その上に測距所と主砲指揮所を組立てます(B)。10m測距儀(C)もスクラッチです。
 軍艦色を塗装後(D)、リノリウム色に塗装した幅2mmのプラペーパーと直径0.2mmの真鍮線を交互に貼ってリノリウム張り(E)を表現しました。
 他の階層も同様にリノリウム張り表現を行い、艦橋を組み立てました(F)。
 1944年時との主な違いをまとめると、上部艦橋後部の信号所部分の構造がないこと(G)、戦闘艦橋前面の遮風板がないこと(H)、測距儀を丸穴柱で支えていること(I)、測距儀の上にレーダーがないこと(J)、測距所と主砲指揮所があること(K)などです。

3-4.測距儀

Pic. 3-4 測距儀

 上部艦橋前には4.5m測距儀が2基あります。最初はピットロード艦船装備セット(A)を使おうとしていたのですが、特シリーズの他艦のパーツ(B)よりもかなりオーバーサイズです。この後の作業で出てくる高射砲指揮所でもこの艦橋前でも、スペースを取り見栄えが悪くなってしまいます。特シリーズに合わせて一回り小さいサイズのもの(C)を作って付け替えました。

4.中央構造物

4-1.第一煙突周辺

Pic. 4-1 第一煙突周辺

 艦橋を仮置きし、中央の構造物に取り掛かります。まず、中央部分に高角砲座を含めたケーシング天井(A)を貼ります。
 第1煙突は薄すぎるので、プラ板を巻いて太らせ、パテで上部のふくらみを作り、防熱版(B)を貼りました。エッチングに換装したので余剰となった伊勢のキャップのパーツ(C)を載せました。第1煙突の後ろには複雑な形状の高角砲弾薬供給所(D)があります。
 最も手が掛かったのが探照燈台です。まずトラス構造が複雑です。煙突前面は断面が長方形の四角錐台(E)です。その後ろには、上辺が長辺の台形が2枚斜めの支柱に支えられた構造(F)が左右あります。煙突後ろのトラス構造は、特シリーズでは四角錐台で表現されているようですが、どうやら断面が二等辺三角形の三角錐台(G)のようです。
 艦橋横の高射砲射撃指揮所台は4面ともトラス構造(H)となっていたようなので、ここも1944年時とは異なる部分となります。
 一般に「榛名用」として販売されているエッチングパーツは1944年時用となっているので、そのままでは使えず、切り取ったり、逆さにしたり空母用を流用したりしています。

4-2.探照燈台

Pic. 4-2 探照燈台

 段差のある探照燈座や通路に囲まれた探照燈甲板(A)をトラス構造の上に乗せました。さらに短いトラス構造の四角錐台で一段高くなった探照燈台(B)が設置されています。残念なことに全体的に少しオーバーサイズとなってしまいました。
 高射砲射撃指揮所には、九一式高射装置(C)、九四式4.5m高角測距儀(D)と見張方位盤(E)があります(1944年時はこの見張方位盤がありません)。測距儀はスクラッチ、他はピットロード艦船装備セットのパーツです。高射砲射撃指揮所は、下部艦橋と通路(F)で繋がっているので、高さを合わせるのにも苦労しました。

4-3.第二煙突と後部艦橋

Pic. 4-3 第二煙突と後部艦橋

 第2煙突もプラ板で太らせ、伸ばしランナーでジャッキステー表現を行い、後部艦橋に接する部分に防熱版を貼り、これも伊勢のファンネルキャップをかぶせました。
 後部艦橋は、旧キットの中で榛名に最も近い形状をしていると称されていたように珍しくパーツが使えます。しかし上部の主・副砲予備指揮所にある主砲方位盤照準装置(D)、副砲方位盤照準装置(E)、副砲用12cm観測鏡(F)、主砲用12cm観測鏡(G)を、ランナーに付いている細かいパーツのプラを逃がすための丸い部分(H)で再現し、3.5m測距儀(I)も付け加えました。

2022年8月-9月
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