九六式艦上攻撃機－『特設空母安松丸物語』より #2

2024年11月15日 18:27

２．主な改造ポイント（承前）

2-3．下翼

　胴体パーツA13とA9を寸詰めしたのち張り合わそうとしましたが、コクピット部のパーツが干渉したので前後で一部切り落として（A）（B）短くしました。また、コクピットから機体の下方向の観察する窓があるのでその部分を切り抜きました（C）。
　下翼の中央部はパーツC4に左右の翼基部であるC5とC6からなるのですが、九六艦攻では逆ガルでソードフィッシュよりも長く、また幅もあるので、C5とC6は使えません。C4のC5やC6と接着する部分を切り落として、この部分に相当する翼をプラ板（D）と補強材（E）で作り直しました。胴体との接着部分（F）は曲げて角度を付けた補強材を通して逆ガルとなるようにし、エバーグリーンの平棒0.5×4.0mmの角を落として丸みを付けた支柱（G）を付けました。

2-4．エンジン部

　キットのエンジンのカウリング部分は、パーツD7とD6なのですが、九六艦攻ではD6に相当する部分が長めになっています。このパーツの延長は難しそうなので、家探しの結果のど用シロップの小型計量カップがD7と同径でしたので、これを短く切って（A）D7と接着しました。
　また、カウリングにはイボイボがついています。イボイボの数はエンジンの気筒数を考えると18個となるので、丸棒を斜めにカットしてやすりで丸みを付け（B）カウリング部に貼り付けました。
　エンジンは両機ともに空冷星形９気筒なので、キットのパーツが使えそうです。エンジンパーツのD5に本来裏面に付けるD4（Mk.Ⅰのクリアパーツを使っているので少し分かりにくいのですが）をプロペラ側の表面に接着しました（C）。九六艦攻はエンジンの前面にパイプ類がせり出して見えるので、これでらしくなったと思います（D）。内部は見えないので、エンジン後部は組立てませんでした。
　ソードフィッシュは機体右側にのみ排気管がありますが、九六艦攻は左右両側に排気管が主翼の下まで伸びています。径の合いそうなコードの中のケーブルを引き抜き、代わりに太めの銅線を差し込んで、カウリングに開けた穴から主翼下に届くように曲げて、銅色を塗りました（E）。
　プロペラは、ソードフィッシュが3枚（F）で、九六艦攻は2枚です。このため、1枚を残して他の2枚を切り落とし、1枚の位置を変えて貼り直して2枚としました（G）。撮影時に息を吹きかけることで回転することができるよう、プロペラシャフトは切り落としてエンジンの後ろから差し込んだビスで止めました。

2-5．水平尾翼及び垂直尾翼

　尾翼の形状は両機でかなり異なっています。水平尾翼のパーツB2は胴体に差し込む構造となっていますが、位置を少し前にずらす必要があるので、まず（A）の線で切り落とし、次に（B）の線で昇降舵を切り落としました。翼と昇降舵をの先端を揃えてから、角ばった部分に丸味を付けて（C）のような形状とし、胴体への接着は元の位置より1.5cmほど前（D）にしました。
　垂直尾翼は九六艦攻の方がかなりスリムです。まず、（E）の線で切り落とし、同じ位置の胴体部分（F）も短くします。コクピット前でも寸詰めし、ここでも短くするので短縮の長さは30mm程となるのですが、上記のようにカウリング部が長いので、差し引き19mmの短縮となります。次に方向舵のパーツB1を（G）の線で切り取りました。翼の先端部分を切り取った方向舵の一部で補い、（H）のような形状にしました。

2-6．翼支柱

　2-3．で作成した（A）と同様に主翼の支柱を取り付けていきます。胴体のコクピット前には3本（B）、主翼の格納時に折れ曲がる部分に1本（C）、主翼中央部に3本（D）となります。（C）部分に支柱のない写真もあったり（前回の1枚目画像の右上）、作例によっては2本取り付けているケースがあったりしますが、1本の写真が多かったので1本としました。
　さらに、伸ばしランナーで作ったワイヤーを前後にX字に張りました。また、水平尾翼の下面にも支柱があります。

2-7．機体下面

　九六艦攻には車輪カバーがあるのでプラ板を曲げて作りましたが（A）、キットの車輪パーツG16+G17（B）では少しオーバーサイズで、車軸を取り付ける余裕がありませんでした。取り敢えず仮どめして後日車輪を作り直すことにし、翼支柱と同様に主脚の支柱（C）を片翼3本取り付けました。
　本来、魚雷が装備されている位置に、113kg爆弾のパーツE7+E10の後部にE12を短くして接着した二五番通常爆弾（D）を1個取り付けました。。