DKM Gneisenau 38cm/15" guns グナイゼナウ38㎝搭載型制作記 #3(Tamiya 1/700 waterline kit)
3.武装
3-1.主砲
A砲塔は、ドイツ海軍艦船装備セットの測距儀のない砲塔(パーツE2)を、B砲塔とC砲塔は測距儀と機関銃座付きの砲塔(パーツE3)を使用しました。砲身は砲口部を開口してそのまま使用し、パテで防水布を表現しました。
3-2.魚雷発射管
チャネルダッシュ時以降は、軽巡より三連装2基が移設され、改装図面にも記載されているので、そのまま設置したと判断しました。シャルンホルストの発射管(A)を使用し、その艦尾側にプラ板製の予備魚雷格納庫(B)を置きました。
3-3.副砲
15cm副砲は単装、連装ともに、10.5cm高角砲もすべて撤去しました。その代わりに12.8cm両用砲(12.8cmSKC/42)を搭載とありますが、ここからは、少しお遊びの世界です。この砲は、駆逐艦などに装備されたものではなく、新開発されたものと判断しました。某ゲームのように米海軍の両用砲のほうがそれらしいのかもしれませんが、イ号潜水艦が運んできた設計図をもとに改良したことにでもして、日本海軍の50口径12.7cm連装砲塔B型改を使ってみました。(A)~(E)の両舷10基と(F)に1基の合計11基載せました。
3-4.機関砲-1
お遊びその2です。 1970年代にはまっていたタミヤの1/35MMシリーズの20mm4連装高射機関砲38型(2cm Flakvierling38)です。1941年のグナイゼナウでは、その特徴である煙突艦尾側のプラットフォーム上に設置しましたが、残念ながら防盾が使われていなかったようです。改装では、20㎜機関砲は降ろして、37㎜に換装するのが本筋なのでしょうが、どうしてもこのキットに愛着があったので、G2では大量に搭載することにしました。
A砲塔上×1(A)、艦橋中段×1(B)、高角砲跡両舷×2×2(C、D)、格納庫両舷×2(E)、C砲塔上×1(F)の計9基をMMシリーズのキットを参考にすべて防盾を付けた姿を自作して載せました。
3-5.機関砲-2
残りの機関砲はすべて37㎜のつもりです。(20㎜でも37㎜でも砲身はすべて0.1㎜の金属線なのですが…)
B砲塔後部両舷 37mm単装2基 A
艦橋横甲板上両舷 37mm連装2基 B
艦橋下部両舷 37mm単装2基 C
煙突外周上両舷 37mm連装2基 D 37mm単装4基 E
魚雷発射管横両舷 37mm単装2基 F
後部艦橋甲板両舷 37mm連装2基 G
後部艦橋下部両舷 37mm連装2基 H
艦尾副砲横両舷 37mm単装2基 I
後部甲板上両舷 37mm単装2基 表示なし
4.おわりに
グナイゼナウは、ゴーテンハーフェン(現在のポーランドのグディニャ)に回送され主砲や副砲が撤去されるなどの工事が始まっていましたが、1942年末に行われたバレンツ海海戦(ドイツ作戦名:レーゲンボーゲン作戦)の失敗に頭にきたヒトラーによる大型艦の蟄居閉門命令で、工事は中止となり廃艦処分が決定してしまいしました。武装を外されたグナイゼナウは、ゴーテンハーフェン港で閉塞艦としてその生涯を終えたのです。
沿岸砲として使用するために副砲はデンマークに主砲はノルウェーへと運ばれました。今でもノルウェーのアウストラット要塞跡でグナイゼナウのC砲塔を見ることができるそうです。
フッドと並べてみました。全長が伸びてその姿がより美しくなり、38㎝砲への大型化による違和感もまったくありません。設計段階から換装の予定が組み込まれていたことが良くわかります。リシュリューやリットリオとも十分に戦えそうです。
実際は陽の目を見ることのなかったグナイゼナウ38㎝搭載型を、少し遊び心を加えてこうして形にすることができ、感慨無量です。
シャルンホルスト級については、以上となります。最後までお読みくださり、ありがとうございます。
且聴下巻分解!
5.参考文献
丸エキストラ版 第44集 特集/ドイツ海軍 昭和50年 1975
潮書房, 丸 季刊 Graphic Quarterly 第27号 写真集 ドイツの戦艦 1977
モデルアート社, モデルアート 7月号臨時増刊 No.318 艦船模型テクニック講座Vol.4 ドイツ大海艦隊 昭和62年 1987
海人社, 世界の艦船 1989年3月号増刊 第405集(増刊第26集)ドイツ戦艦史 1989
KAGERO Publishing, Super Drawings in 3D "The Battleship Gneisenau", Mariusz Motyka & Mirostaw Skwiot, 2012
2019年2月- 2020年5月
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