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H.M.S. Renown 1941 英国海軍巡洋戦艦レナウン制作記 #2 (Pit-Road 1/700 waterline kit)


2.艦体と主要構造物の修正点

2-1.艦体の制作時

 いつものように艦底パーツに穴を開けてナットを仕込んだ後、艦体パーツを接着しました。艦体パーツは一体型ですが、艦底パーツとの間には若干のずれが生じたので、パテを埋め込む、あるいは削り落とす作業が必要でした。
 甲板はいくつかのパーツに分割されているので、木甲板部のモールドを削り落として、自作クラフト紙木甲板に形を写し取った後、艦体に接着しました。ここでもパーツの隙間が生じやすいので、修正が必要です。TOP画像は甲板接着後に、クラフト紙木甲板を仮置きした状態です。

2-2.構造物組み立て時

Pic.2-2 構造物組み立て

 本キットの構造物のパーツは、一体型で抜いているのでなく、パーツを組み合わせて立体構造を構築する構成となっています。このため構造物側面に情報量の多いモールドを形成することが可能となっています。
 (A)は艦橋の主要パーツですが、艦橋部は左右の側面パーツK12とK18、艦首側のM22と艦尾側のK16をパーツK1に接着したあとで、K9やK4などの艦橋の甲板部を接着する手順が取説で指示されています。しかし、塗装やクラフト紙木甲板の接着の都合で、艦橋として組みあげてからK1に接着したかったのです。(B)の艦載機格納庫や(C)の後部構造物のパーツも同様です。このため、甲板の各パーツに下から組み上げる手順でなく、側面パーツを天井に当たる上部の甲板パーツに接着していくことになります。
 ここで歪みが生じやすくなってしまいます。実は、K1やL1などのパーツの下部も側面パーツを使って艦体パーツに接着しますが、この際にも歪みが生じやすかったので、手順を逆にせずそのままでも同じ結果だったかもしれません。
 要するに、側面が別パーツになっていることで綺麗なモールドが得られるものの、立体構造物として組み上げる際は、合わせ目をなくすような接着をすると、接着のガイドとなるモールド(D)に干渉してうまく接着できなかったり、かえって甲板との接着面に隙間を生じたりするので、注意しなければならないのです。つまり縦の隙間は後で修正がしやすいので、多少隙間を残し緩めの接着をしたほうが、あとの処理がしやすくなります。(要するにピタパチじゃないってこと…)

2-3.対空装備の撤去

Pic.2-3 対空装備の撤去

 レナウンは1941年8月にドック入りした際に単装20mmエリコン機銃を追加装備しました。このため、1941年5月に戻すには次のパーツ類が不要となります。
 (1)艦橋横のシェルター甲板上の2門(パーツG3+G7)
 (2)パーツK9の後部左右の2門(パーツR9+G7)
 (3)後部構造物上のパーツL25上の1門(G7)
 (4)主砲B砲塔上の3門(パーツK21上の機銃座2箇所とパーツL24+G7)
 B砲塔(K21)上の機銃座はモールドを削り落としました。
 ここで一つ見落としがありました。ある程度組立が進行後に気づいたのですが、パーツK9の後部の(A)と(B)の構造物は機銃のために設置されたようで、1939年の改造後の写真には見られませんでした(C)。このため両舷共に削り落とし、穴が開いたので0.5㎜プラ板を貼って一段高くしました。

2-4.後部構造物の配置

Pic.2-4 後部構造物

 1940年ごろの撮影と思しき写真では(A)の後部構造物上には、キットのパーツL8、G1などは写っていますが、N15、K7+K8といったパーツは写っていません。またL23の上に円筒状の設備があるようです。このためN15とK7+K8は使用せず、これらのパーツのためのモールドは削り、穴を塞ぎました。

2-5.艦橋TOPの構造

Pic.2-5 艦橋TOP

 艦橋のトップにある測距儀か射撃指揮所と思しき設備です(A)。キットのパーツN2には左右にレーダーのような張り出しがある構造となっていますが、写真で見る限りそのような張り出しはありませんので、切断しました。

2024年7月制作開始
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