IJN Kongo 1941 日本海軍戦艦金剛(Fujimi 1/700 waterline kit)
フジミ1/700特シリーズNo.83戦艦金剛 昭和16年(1941年)です。金剛は、イギリスのヴィッカース社で1913年に製造された巡洋戦艦で、金剛型の1番艦です。金剛型は八八艦隊計画で引退するはずだったのですが、1922年のワシントン海軍軍縮条約が原因で計画は中止され、戦艦に改装されて運用が続けられることになりました。太平洋戦争では、金剛は高速性能を活かして航空母艦との機動部隊を編成し、セイロン島沖からミッドウェーまでさまざまな戦場で活躍しました。
開戦前の1941年の金剛の姿は、1937年に行われた第2次改装後の状態を再現しています。ただし、残念ながら艦体のパーツは、1944年の金剛と共通であり、舷窓や副砲の砲郭部分などが間違った時代設定となっています。また、副砲の砲塔や砲郭部分の高さも他の金剛型戦艦と同様に問題があります。そのため、大幅な修正が必要となり、比叡や霧島と同時進行での制作に時間がかかりました。
幸いなことに、2023年2月に「モデルアート艦船模型スペシャル 真・総ざらい4 金剛型」という参考資料が発売されたため、それを参考に修正を加えました。
2023年1月-2023年11月制作
キットの艦体パーツは、1944年時の特23金剛を流用しているため舷窓がすべて塞がれた状態となっているので、ピンバイスで開口しましました。
艦体の鋼板の合わせ目は、サーフェーサーの重ね塗りで表現しました。
副砲の2番と5番が塞がれた状態なので、復旧します。さらに、副砲の砲塔部が薄すぎるので、砲郭とともにすべての副砲を厚みを加えた形に作り変え、砲身も金属パイプに変更しています。
艦橋等の窓は、百均のネイル用の透明レジンを枠に流してガラスの表現を試してみました。
双眼鏡や測距儀類は3Dプリント製品を使用しました。
純正が手に入らなかったので、煙突周りのトラス構造などは汎用のエッチングパーツ類を使って、ディテールアップしました。
また、探照灯台の機銃を舷側の甲板上に降ろしました。
甲板は茶系統のプリント用紙に板目を印刷したものを貼っています。
艦載機甲板のリノリウムは、ブラウンに塗ったプラペーパーと0.2mmの真鍮線を交互に貼って表現しました。艦橋のリノリウム甲板も同様の処理をしています。
いかにも高速航行が可能な、元巡洋戦艦らしい美しいフォルムです。
日本海軍の戦艦の中で最も活躍したといえる金剛をようやく再現できました。
制作2023年1月-2023年11月
スケールモデル祭り2023にエントリーしました(エントリー№29)
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