IJN Kongo Class 1941 日本海軍戦艦 金剛型制作記 #2 (Fujimi 1/700 waterline kit)
3.甲板
3-1.自作木甲板
いつものように甲板上の細かい構造物をルーターですべて削り落とし、クラフト紙に板目を印刷した甲板を甲板パーツに揃えて切り取ります。主砲の砲塔部分は100均のコンパスカッター(A)で丸く切り抜きますが、うまく位置が揃わずやり直しをすることが多々あります。大きめの構造物部分も切り抜き(B)、構造物を接着するための穴や、通気筒等を接着する部分にポンチで丸穴を開けておきます(C)。
最後に上部構造物が接着できるよう、その形に添って切り取ります(D)。(画像は比叡)
修正した副砲ケースメイトを再塗装し、甲板を艦体に接着後、木目甲板を貼って、上部構造物の各基部を仮置きしてみました。年度替わりで何かと多忙な上、ケースメイトでかなりの時間を使ってしまい正月にスタートしたのに4月に入ってしまいましたが、この姿を眺めるとモチベーションが上がってきます。
艦体のパーツでは色々と不満を述べてきましたが、艦橋の基部、煙突と副砲の基部や航空甲板などの上部構造物は3艦でかなりの違いがあり、その再現がしっかりとなされていて、開発に力が入っているのが感じられます。特に金剛の中央部分のケーシング天井で隠れてしまう部分は、いくつかのパーツで細かく表現されていることがわかります。この部分は榛名製作の際に苦労しただけに、うまく配置されているなと感心しました。
3-2.艦載機甲板
日本海軍の軍艦制作での悩みどころの一つであるリノリウム甲板の表現です。実艦では、厚さ3㎜、幅1.83mのリノリウム板を防熱のために甲板に並べ、押さえ金具で固定していました。これまでの日本戦艦では、押さえ金具を凸にしているキットの場合は、リノリウム色に塗装後、金具を金色のマーカーで塗るとか、凸部分を削ってスジボリし(凹の場合はそのまま)、0.2㎜の真鍮線に替えたりするなど試行錯誤をしてきました。金剛型からは、2.6㎜幅のプラペーパーをリノリウム色に塗り、真鍮線と交互に貼ることにしました。(画像左)
甲板パーツ上の飛行機運搬軌条(レール)やターンテーブルはすべて削り取りました。リノリウム板と金具を貼った後にそれぞれ再現する必要があります。レールは専用のエッチングパーツが入手できなかったので、梯子のパーツを半分に切った物を用い、ターンテーブルはプラ板をポンチで打ち抜いたものに伸ばしランナーのレールを接着しました。(画像右)
3-3.甲板の装備品
レジン製のヘビーホビー HEAVY HOBBYのWWI 英国海軍 通風筒セットA とFLYHAWKの金属製のWWII 日本海軍艦艇用 通風筒(ベンチレーター)I 大 II 中 III 小が入手できたので、通気筒類はこれらを使用しました。
金剛と比叡の平面図では、荒天用通気筒(A)が読み取れるので、キノコ型と区別して植えていきます。霧島(榛名もそうでした)ではすべてキノコ型のように表示されているので荒天型は使いませんでした。
昇降口類(B)や天窓類(C)と巻揚機(D)はプラ板から自作しました。(一部のみ矢印とアルファベット表記をしています)
前部甲板には、ケーブルホルダー(A)、ホースパイプ(B)、錨鎖導板(C)、錨鎖(D)、キャプスタン(E)などを付けます。錨鎖は0.2mmの銅線を捩ってから圧をかけて潰したものを使っています。
後部甲板にもキャプスタン(E)や防水布をかぶせた絡車(F)などを付けます。このあと、手すりのエッチングを付ける前に、削り落としてしまったボラードとフェアリーダーを追加します。
制作2023年1月-2023年11月
スケールモデル祭り2023にエントリーしました(エントリー№29)
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