DKM Scharnhorst 1941 ドイツ海軍巡洋戦艦 シャルンホルスト (Tamiya 1/700 waterline kit)
ドイツは1935年にヴェルサイユ条約の軍事条項を破棄し、再軍備化に着手し、海軍はZ計画という建造計画を立て、フランスのダンケルク級に対抗するため基準排水量31,500トン、全長235.4m、主砲28.3cm(54.5口径)3連装砲3基9門の戦艦D及びEの2隻を建造しました。1939年1月に竣工した1番艦がシャルンホルストで、ナポレオン戦争で活躍したプロイセン陸軍の将軍Gerhard Johann David von Scharnhorstの名が付けられています。
1940年6月のノルウェー沖海戦で遼艦グナイゼナウとともにイギリス海軍の空母グローリアスと駆逐艦2隻を撃沈し、1941年1月から3月には大西洋にて通商破壊戦(ベルリン作戦:Unternehmen Berlin)にて合計で22隻11万5622トンを撃沈、捕獲しフランスのブレスト港に入港しました。このためビスマルクのライン演習時にはブレスト港に停泊していました。
キットは、1975年に発売された外国艦シリーズで1942年2月のチャネルダッシュ時をモデル化しているようです。「完成度といい、ディテールといい、多くのファンよりベストキットの評価が高い」(艦船模型テクニック講座Vol.4 ドイツ大海艦隊 より)と紹介されました。
竣工後砲塔が浸水するなど艦首の波切性能が悪いことが判明されたため、すぐに艦首の改修が行われ、開戦後もさらにいくつかの改装が続き、少しずつ姿を変えています。1941年5月のライン演習時にブレスト港でどの程度改装が行われていたのかが不明なのですが、ベルリン作戦参加時の資料をもとにして、オリジナルと比べると対空兵器類を減らした姿としてみました。
2019年2月- 2020年5月制作
タミヤ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.118(現行No.801)ドイツ海軍 巡洋戦艦 シャルンホルストです。
タミヤの表記は『巡洋戦艦』となっていますが、これは英海軍式の分類法で当時のドイツ海軍の分類では『戦艦』となっています。
元々シャープな素晴らしいお気に入りのキットなのですが、今できる目一杯のディテールアップをしてみました。
フライホークのグナイゼナウ用のエッチングパーツを流用したり、汎用のパーツを使ったりしています。副砲は金属パイプに、高角砲は金属線に置き換えています。
シャルンホルスト級は艦橋の張り出しなどが結構頻繁に改造されていますので、1941年5月時の設定を決めるのに苦労しました。
発売後、すぐに説明書通りに制作しましたが、当時参考にした写真の印象で、かなり暗いグレーに塗ってしまいました。5年ほど経って別の写真などの資料を調べ、ライトグレーに塗り直す時に一度バラしています。今回、40年ぶりに再構築のためもう一度バラしました。
詳しくは制作記をご覧ください。
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