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H.M.S. Queen Elizabeth Class 1941 英国海軍クイーン・エリザベス級1941制作記 #3 (Pit-Road 1/700)


2.H.M.S.Valiant:ヴァリアントの制作(承前)

2-4.塗装

Pic.2-4-1 主要構造物の床面の塗装

 主要な構造物の組み立ての後に塗装を行います。まず、全体にサフを噴きます。1/700と縮尺の小さい艦船模型ですが、ゲート処理や合わせ目処理でやすり掛けをした箇所があるのでサフで表面の統一感を持たせる方が良いと思います。また、この艦では艦体鋼板のつなぎ目がモールドされているので必要ありませんが、つなぎ目表現にはサフの重ね塗りが適していると考えます。
 艦橋等の各構造物の床は、おそらくCemtexのような素材が使用されていたと思われるので、サフの次に507Bを噴き、マスキングゾルで覆いました。次に、この各構造物、艦体、主・副砲塔等の武器類に明るいグレーの507Cを噴きました。最後に、艦体の喫水線部分にマスキングテープを貼り黒色(つや消しの濃いダークグレー)を噴きましたが、段差部分に滲みが生じてしまったので、喫水線の黒は507Cより前に塗っておくべきでした。

Pic.2-4-2 主砲身の塗装

 主砲身は、キャンバスカバーとの境目をマスキングテープを貼って、キャンバスカバー部分はオフホワイト(つや消しの白に少しグレーとタンを混ぜた)を塗ります。キャンバスカバーは砲塔部分にもあるので、接着後に境目を筆でレタッチする必要があります。

2-5.木甲板

Pic.2-5 木甲板の接着

 塗装が終わったら艦体を作業台に固定し艤装に入ります。言わば進水という訳です。作業台はCan Doのキッチンスタンド ロングのスチール製の脚を外して使用しています。完成した戦艦は、埃をかぶらないようダイソーのコレクションアーチワイドに2隻ずつ収納していますが、収納できるのは長門級(32.1㎝)やKGV級(32.4㎝)までです。これを超える巡洋戦艦や高速戦艦たちは、このキッチンスタンドに固定して透明アクリル板のケースカバー(制作は試行錯誤中です)を被せています。

 固定した艦体に2-3で作ったクラフト紙の木甲板を貼ります。甲板の何箇所かに穴があけられていますが、いずれも単装のエリコン機関砲用のものなので、無視して塞いでしまいます。

2-6.甲板と各構造物の艤装

Pic.2-6 艦中央部

 シェルターデッキ、艦橋、格納庫、煙突、後檣等を艦体に接着します。そこに、測距儀(A)、大小の探照燈(B)、機関砲(C)、双眼鏡(D)、8連装ポンポン砲(E)を付けていきます。機関砲はFLYHORK製を6基、ポンポン砲はFineMold製を4基を使用しました。煙突は付属EPの格子(PE5)を被せ、太めのパイプを前に1本、後ろに2本名中から立ち上がって見えるように追加しました
(F)。煙突には救命ボート(ラフト)も付けましたが(G)、後檣の前部やこのあと艦橋にも追加しています。
 艦橋横の波除板は削除していたのでプラ板で作成しました(H)。その他、甲板上に大小のレジン製通風筒(I)と削除していた艦載艇台(J)を接着しました。

2-7.艦橋前面

Pic.2-7 艦橋前面の窓

 左がキット、中央が1941年にアレキサンドリアで撮影されたヴァリアント、右が改装直後のQEです。艦橋の前面の窓が異なっていることがわかります。まず、(A)の窓ですが、ヴァリアントは空の反射の具合からだと思うので塞がっていることはないと思いますが、ガラス面でないようにも見えます。窓枠のEPに置き換えて、今までの制作のようにレジンの流し込みをすることも考えましたが、キットのままで良さそうです。
 次に、(B)ですが、キットではネルソン級のような突起物が中に見える四角い窓と丸い窓がありますが(QEでは中の突起物は確認できない)、ヴァリアントの写真にはありません。あとで気が付きました。これは塞がないといけません。

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