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H.M.S. Repulse 1941 英国海軍巡洋戦艦レパルス制作記 #2 (Tamiya 1/700 waterline kit)


3.1941年5月時にするには

3-1.艦橋基部

Pic.3-1 艦橋基部パーツ

 キットは最終時なので20㎜エリコン(Oerlikon)単装機銃12基を装備した状態でモデル化されていますが、資料によって最終時の単装機銃の数は6~12とマチマチで、設置時期も不明です。東洋艦隊配属前の1941年の8月に単装機銃を8基増強したという記述があったので、5月の状態では未設置と考えました。このため、艦橋基部(パーツA7)の司令塔横の張り出し(A)は不要となりますので、切削してストレートに修正しました。

3-2.不要の機関銃座箇所

Pic.3-2 最終時の機銃座取付位置

 艦橋甲板(パーツA6)と上甲板(パーツB44)の艦尾側、合わせて6か所の丸印位置に裏から穴を開けて機関銃座(パーツC29)を取付けるよう説明書に指示がありますが、これも不要となります。
 また、Y砲塔(第3主砲塔)上の機関銃座も削り落とします。

3-3.予備フロート置き場

Pic.3-3 予備フロート置き場

 キットでは、パーツB13の上は平らで、救命筏を載せるようになっていますが、Kageroに付属している1939年時の図面でも、世界の艦船の1939年時の図面でも突起物(A)が確認できます。この部分が映っている写真を見つけてようやく何かわかりました。どうやらソードフィッシュの予備フロート(B)が載っているようです。レパルスは1941年の8月の改修で艦載機をソードフィッシュからウォーラスに変更しました。ウォーラスは胴体自体がフロートになっているので予備のフロートはなく、最終時にはフロート台の必要はありません。しかし、それ以前では予備フロートを4つ置くことができるようになっていたのです。
 そこで、艦載艇を載せる台に似たパーツを12個取り付けました(C)。なお、フロートは底を上にして置くようです。
 最終時から1941年5月時にするための改修は以上です。あとはEP等を使い、参考資料を見ながらディティールアップしていきます。

4.中央構造物

4-1.艦橋の組み立て1

Pic.4-1 艦橋の組み立て1

 艦橋のパーツB18の左右の張り出し部を切り取りEP(A)に置き換えましたが、トランぺッター用なのでパーツの合わせが中々うまくいきません。何とか形にできましたが、EPを削る羽目になってしまうのでお勧めできません。ブルワーク(舷墻)だけ削って手すりにしたほうが良かったと思います。
パーツB19、B43と重ねていき、次に重ねるB42の代わりに窓枠の付いたEP(B)を使いました。さらに、B33(前部マスト)とB5も取り付けていきますが、マストの斜めの支柱(B34、B35)はこの段階ではまだ接着しませんでした。

4-2.第一、第二煙突の修正

Pic.4-2 第一、第二煙突

 第一煙突のB6や第二煙突横のパイプ類上部には穴を開けて雁首にしたいところですが、モールドが良いので下手に触らないほうが良いと思い、そのままにしました。
 ファンネルキャップ部は、パーツA12とA13の縁だけ残して中をくりぬき、EPに丸みを付けて載せました。他の艦だと中にパイプ類や雨除けの仕切りなどが見られるのですが、確認できる写真がなかったので省きました。
 第一煙突の横にはEP(B)を取り付けました。これは左右にあり、艦橋マストのヤードから降りてくるロープが集まっているので、信号旗棚のようです。
 探照灯台のパーツB22に手すり付きのブルワークのEP(C)を付けて第二煙突に接着しましたが、この下部には支柱(D)と円筒形で煙突設置面が平らになっている構造物(E)があるので、プラ棒とランナーで作りました。
 
2024年5月制作開始
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