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「よだかの星」を知ると100倍エモくなっちゃう / ステラ #leoneed

皆さんこんにちは。すりつりです。

プロセカのLeo/needの楽曲「ステラ」の話です。

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1つ目のイベントストーリー「雨上がりの一番星」を読んだんですが、
もともとエッッモいな~~~と思っていたステラが、「雨上がりの一番星」のイベント曲だったみたいなので、よっしゃ書いちゃうぞ~~~という気持ちです。


まず元ネタの紹介から

ステラでは、Aメロで「夜鷹」というやつが出てきて、以降はその子が主人公として描写されています。
実はこれには原作というか、元ネタがあるので、まずはそのリンクを貼りますね。

宮沢賢治 よだかの星/青空文庫

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5分~10分くらいで読めるくらいの短編ですし、宮沢賢治の名作の一つなのでぜひ読んでほしいなあ、とは思いつつ、雑に要約をします。

主人公の「よだか」くんはドラえもんの居ないのび太のような鳥さんです。
見た目も良くなく、得意なことも少なくていつもいじめられています。

そんなある日、鳥界のジャイアンこと鷹さんに、こんなことを言われてしまいます。
「おいよだか、お前に夜鷹なんて立派な名前は似合わない。今日からお前は市蔵だ。明日中に全部の鳥に一蔵として挨拶周りを終わらせないとボコボコだぞ」

よだかくんはもう嫌になってしまい、夜空を飛びながらオリオン座やおおいぬ座に向かって、「あなた達の所に連れて行ってください!」と叫びますが、何光年も遠いしお前はただの鳥だろうと断られてしまいます。

その後吹っ切れたよだかくんは、自力で星まで飛んでいこうとします。
しかし、夜空の高い高いところまでいくと、羽は凍り呼吸もできず、ついには瞼を閉じてしまいました。

次によだかくんが目を開けると、自分の体が星の隣で燃えていて、その炎は今でもまだ燃えてます。

まあざっくりとこんな感じです。

最後の飛ぶ所の描写とか、燃えてる所の描写とかめっちゃすごくて、原作読んだほうがステラにも感情移入出来ると思うから、あとで原作も読んでね

じんさんの解釈と描写がすごい

「よだかの星」の説明をしたところで、一回ちょっとだけじんさん凄すぎ~っていうのを書きます。

1番のAメロは「よだかの星」の世界観を知らない人向けに、説明パートとして書いている詩だと思います。

これがとにかく、丁寧かつ美しく描写されていて、この時点ですごい表現力だなあという気持ちでいっぱいでした。

それに「よだかの星」を本当に読み込んで、たくさん解釈したんだなあっていうのを感じて畏敬の念すら感じてしまいました。

醜い心も掠れそうな言葉も
全て見透かしたように星が輝いていた

例えばここは、星がよだかのお願いを断っていた部分を、じんさんなりに解釈した箇所です。

確かに「遠いから」とか「鳥だから星にはなれない」って断られたけど、最終的によだかって星になれたじゃないですか。

ってことは、永い時間そこにいる星達だってきっと、よだかが星になれるって知ってたかもしれないわけで。

ってことは星達は、よだかが「助けてドラえも~~ん」くらいの気持ちで来たから、「それは違うぞ」って言っただけかも。って思えるんですよ。

だから命を燃やしてまで、必死に空に来ようとしたよだかを受け入れて、最後には隣で輝くまでに至った。

この「よだかの星」の解釈ってエッモいなあと思うし、「なんか高く飛んだら偶然星になれた」っていうストーリーが、「誰だって必死に頑張れば輝けるんだ」っていうメッセージ性を帯びたものになるじゃないですか。
これってすごく救いがあって、良いなあと思うです。

というか、

涙が夜に溶けて

の所から詩も音も綺麗すぎるし、この部分だけで「よだかの星」の空気感を感じ取れすぎて、本当にすんごくて、これだけで1本note書けちゃうよってくらいなので、みんなで一緒にじんさんを拝みましょう。

主役が徐々に「誰か」になる詩

さて、それでは本題のステラの話に戻りたいと思います。
先ほど長々と書いたAメロに続いて、その後も基本的には「よだかの星」のストーリーに沿って歌詞が展開していきますね。

1番Aメロで「よだかの星」の世界を描いた後、1番Bメロでは「夜鷹」が星に呼びかけたり、他の鳥や生き物を羨ましがっている事が描かれました。

サビに移ると「夜鷹」という主語を外して、諦めなければ翔べるんだぜって言っています。

2番になると、ごまかしたり、なすりつけたりという「よだかの星」とは関係のないエピソードが出てきたり、
「僕」という主語が途端に沢山出てくるようになります。

曲の始めの方は明らかに「よだかの星」の話だったのに、少しずつ抽象度が上がって、最後には「よだか」ではない「僕」が描かれています。
(もはや夜鷹にはなれないとか言ってるし)

僕はこの「よだかの星」と読んだことがあったので、ステラ初見の時からエモエモだったんです。
でもそれは「よだかの星」のストーリーに感情移入をして、歌詞の中にいる「僕」を自分のことに置き換えていたことによるエモでした。

自分の行動や考えを改めて考えて、ああもっと必死に生きる事も出来るかもなあ。そうしたら、自分も星のように輝くことができるのかもなあ。
ああ、僕にもきっと羽は生えてるんだろうなあ。どんな羽だろうか。
みたいな。

これは、プロセカ的な文脈が含まれたものではなくて、「Pretenderで元カレ思い出しちゃう~🥺」というのと一緒のやつですね。
なんかこうやって書くと薄っぺらい感じでちょっとヤだけど。

もちろん、そういうエモみの感じ方をするのも1つの曲の楽しみ方として良いものだと思いますが、我々プロセカ民は、もっと別軸でも楽しめるんじゃない??ってことです。

各キャラごとに読み解くステラ

はい、まあLeo/needの曲なので、絶対にLeo/needのメンバーの誰かないしは複数人なわけです。
ということで一人ずつ当てはめて考えてみます。

ステラは「雨上がりの一番星」のイベント曲ということで、本イベントの主人公である咲希からいきましょう。

ということをやろうとしたんですが、ここらで飽きたのでこんなとこで!

じゃ!

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