イベント報告【アートと抵抗 ジェニン難民キャンプで過ごした日々のこと】
8月21日にartspacetetraで【アートと抵抗 ジェニン難民キャンプで過ごした日々のこと】 というイベント開催できました。
ジェニン難民キャンプにフォーカスしたとてもニッチなイベントにも関わらずたくさんの人にお越し頂いてありがとうございました。
企画してくださったテトラの城野さん、ファシリテーターをしてくださった三好さん、本当にありがとうございました。
内容はただジェニンキャンプで過ごした日々のこと。本当にそれだけ。
ここは7月3日から2日間にわたって大規模な軍事攻撃を受けたとはいえ、日本での報道はさほど多くなく聞いたことない人がほとんどだったと思います。
だけどこの場所は生きることに貪欲です。誰しも生きとし生けるものは生きることに貪欲であるはずなのですが、私たちはそのことを忘れがちです。
話した内容を箇条書きにまとめると
・ジェニンキャンプの場所
・ジェニンシティセンターからキャンプへ向かう
・抵抗のシンボルと言われる理由
・フリーダムシアターのこと
・私たちのドライブ
・キャンプとキャンプの人たち
これらの多くは私の出会った人たちや友達との交流を中心にお話ししました。
私は通常写真展で長いキャプションをつけるのが好きではなく、それは自分の考えを押し付けているような気がするのと、写真という表層からその深海へ潜ってほしいという作者の思い(これは実際押し付けかもしれませんが)があるからです。
トークイベントは真逆で説明に説明を重ね、この人はどんな人物で何をしていて私とどういう会話をしているかなども話しました。目の前の人物(私)の友達の話って思うとなんか面白いなって私がいつも思うからです。
フリーダムシアターは私のライフワークでライフテーマの『アートと抵抗』をまさに掲げている場所です。フリーダムはパレスチナの解放の目的だけではなく、あらゆる人たちの自由の権利です。そしてシアターは安全で呼吸ができる場所であるべきだとここで働いている人たちは言います。
銃を捨てアートで主張しそれは何よりも強い武器で影響力があります。銃はただ人を殺すだけそれで終わり。何もありません。ただ憎悪だけを生み出します。アートは生き続けます。影響は残ります。考えるきっかけを与えます。自分が何をしたいのかとか何を求めているのかとかどう生きたいのか。フリーダムシアターはジェニンキャンプの人たち、特に子どもたちに広い世界を見せています。選択肢と言うものが存在しているということを知らせていると思います。銃以外の強い武器が世の中にはあるということを。
こんなに小さかったマフムード
今はフリーダムシアターに来る子どもたちを守って安心感を与えている存在になっている。
フリーダムシアターでビデオクリエイターとして働くスザーンはいつも言っています。
『私たちは不幸でかわいそうな存在と思われているかもしれないけど、笑ったり踊ったり怒ったり悲しんだり、同じよ。』
スザーンはいつも冗談を言って私を笑わせ、そして車で音楽を流して二人で大声で歌って、私が悲しい時には慰めてくれて、秘密を共有しあって、とても大切な友達です。国籍を感じさせない人です。彼女からはパレスチナ人である、という誇りに満ちたアイデンティを感じます。
何かが変わる時は水のように、見た目は1度から99度までは同じように見えても100度になれば沸騰し0度になれば凍ります。1度から99度の間はやり続けるときで、その沸点や凝固点に達するまで耐えなければなりません。