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クリスチャンの町、タイべ

アラブと言えば、イスラム。パレスチナと言うと、聖地を含んでいるところでイスラム教とユダヤ教が争っていると思っている人も多いと思う。争っている内容はさておき、ここパレスチナの人口約495万人の92パーセントがイスラム教徒であるため見かける殆どはイスラム教徒と言っていいだろう。残り7パーセントがキリスト教徒で1パーセントがその他ということになる。
その7パーセントのクリスチャンは点在しているが、首都機能を果たすラマッラという町の郊外にあるタイべ村はクリスチャンしか住んでいない。

クリスチャンだけの町とはどんな場所なのか気になった。
キリスト教で有名なところは各地行ったがもちろんモスクもありクリスチャンだけというわけではない。

ラマッラから15分位だろうか、車を走らせる。本当に町というよりも村。空は青く砂のような岩のような薄い黄色、ハニー色に生えるオリーブの樹。道路は西岸地区だと実感させられるアスファルトの破れた感じで車が飛び跳ねる。

小さな教会を過ぎ、個人商店、そしてなぜだか大きな(といっても大きくはない)ホテル。ここがタイべのビールやワインを作っているワイナリーだ。

サラームアレイコム!
さあ、こっちに!ワインもビールもあるから。試飲して。あとで今季仕込むぶどうも届くから。甘くて美味しいよー。このワイナリーで造られるワインはもちろん国際品種もあるけど、昔からここにある土着のぶどうから造られるものがあるよ。おすすめだよ。

シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ロゼも試飲する。ここに来た行程とここへの思いからきっと2割り増しの美味しさだ。いよいよ、この土地に昔からあるぶどう、もしかしたら同じ品種をイエスキリストも飲んだかもしれない。思いは遠く数千年前に。
美味しい!土臭さもあるがそれが物語性を際立たせる。

そして新作のアンバービールも飲んでみて。

こうやってほろ酔いのパレスチナ旅は続いていく。


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