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私とパン
Threebreadというパン屋を2019年に始めました。
2020年には工房を構え、週末だけの営業ですがお客様に支えられて一年が過ぎています。私とパンとの関わりを紹介したいと思います。
パンづくりとの出会い
2012年に友人が知人を呼んで我が家でパン教室を開きました。
我が家がホストだったので、私は教室を見ながら出来上がったパンと一緒に食べるおかずを用意する係でした。
楽しく教室は終了し、数日後に、その場で作っていなかった私が一人で作ったのが最初のパン作りでした。
小麦粉の袋の裏に書いてある説明を読みながらバターロールを作ったんですよ。懐かしい…
うまくいかないパン作り
作ったものの、なんとなく変。買ってきて食べるバターロールよりも美味しくない。
どうしてもそれが悔しくて、月に1、2回作るようになっていました。
料理はレシピどおりに作るとおいしくできるのに、パンはそうならなかったのがどうしても納得できなかったんです。
ネットで調べたり、本を買ってきたり、色々やってみました。それでも、自分で美味しいと感じるパンは焼けませんでした。
でも、まだまだ趣味の範囲。作ると納得はできないけれど、自分で焼き上げたパンはひとしお。それを美味しいと言って食べてくれる夫を見られるのが嬉しかったのを覚えています。
ぶち当たった壁
バゲットが焼けない。
どうやっても、いくら本を読んでも、かろうじてパンっぽいものしか焼けない。それが私の前に立ちはだかる大きな壁でした。
習うしかない。
そう思って門を叩いたのがその後お世話になるパン屋さん兼パン教室でした。パンだけを習いに上京、往復深夜バスで体が痛くなったのももはやいい思い出です。
それでも家では上手く焼けませんでした。でもこの出会いが私をパン屋にさせるものでした。
Threebread誕生
バゲットを習いに行った翌年、私は一ヶ月東京に滞在しパン教室に集中することにしました。修行です。
教室では130種ほどのパンを習い、ちゃんと作ったパンの美味しさに感動する毎日でした。実はパンを食べるのはそれほど好きではなかったんです。
パンって美味しいんだと身をもって分かり、地元にはこんなパンはない、広めたい。そんな思いを抱いて帰省しました。
ただし、私の作りたい食事パンは地元ではあまり売られていないし、どれほど受け入れられるのか分からず、いきなり店舗を持つことを躊躇していました。
そんな時に雫石にちょうどオープンしたutakaneさん。菓子製造許可のある工房で、作ったものを販売できるという魅力的な施設でした。
そして誕生したThreebread。
イベント販売は好調で、食事パンが欲しい人はいると確信した私は、2020年1月に現在の工房をオープンさせました。
パン作りって面白い
飽きっぽい私がここまでパン作りに魅了されているのは、単純にパン作りが面白いからです。
生地は私が扱ったようにしか焼きあがりません。その素直すぎる生地と向き合うこと、知識や経験が問われること、そしてそれは私自信の成長いかんで大きな可能性を秘めていること、そこがパン作りの面白さです。
失敗も楽しさの一部です。そのパンのレシピや製法に考えを巡らせるのも、パン作りの楽しさです。
ある日突然パン作りに飽きてしまうかもしれませんが、楽しすぎる今はめいいっぱい生地たちと向き合っていきたいと思っています。