カイザーゼンメルが生まれ変わりました
やけどには気をつけたいですね。こんにちは、Threebread店主です。今回はやっとできましたカイザーゼンメル!のお話。店主の執念をお楽しみ下さい。
カイザーゼンメルとは…
カイザーゼンメル、当店では開店当初からお出ししているパンです。ここでもう一度カイザーゼンメルのご説明を。
オーストリア、ドイツ南部で食べられているゼンメル(=小さいパン)です。カイザーとは王様の意味。特徴的な五つの線状の模様が王様の王冠に似ていることから付けられたそうです。
ドイツで食べられてはいるものの、酸っぱさは皆無。軽い食感で、サンドイッチにして美味しい、気軽に楽しんでほしいパンです。
私はパン修行の時に作って美味しさに感動した経緯があり、販売しています。
泥沼
当初はとても上手くでいたカイザーゼンメル。しかし、しばらく間を空けたら思った出来にならなくなりました。直前にレシピを変えたのもあってもう大混乱。
販売用に作ったものも7割くらいロスになることが続き、本当に迷子になってしまったんですよね。
何度も試作しても、何が悪いのか全然見当がつかない状況が1年くらい続きました。
ずっと食べてくれていたお客様はお分かりかと思いますが、軽さが出きらないカイザーになっていたと思います。
味は悪くないんですから、どうしたらいいのか本当に分かりませんでした。
そしてこのパンはドイツ・オーストリアのパン。私が修行した教室はどちらかというとフランス風の作り方なので、勝手が違うのが更に状況を混乱させていました。
マイスターを仰ぐ
何度作っても上手くいかないのは、心が折れるというよりも、何が原因なんだという強い疑問が体に刻まれていきます。
もう自分では解決できないと悟った私、頼ったのは、このnoteでフォローさせてもらっているドイツのマイスター(国家資格を持ったパン職人)GENCOSさんでした。
写真と状況をお送りしました。
突然のメッセージにもとても気さくに、丁寧にアドバイスをくださりました。本当にありがとうございます。
あの文章を独り占めできる事に戸惑いも覚えつつ、でもいただいたポイントを意識してもう一度試作あるのみです!
できた!
できたんです!
ポイントは、発酵を十分に取ることとと、窯入れの時の蒸気でした。
見た目は全然悪くない。持った感じも軽くていい!あとは家に帰って試食。
そして食べたら…できてる!!
上手くいかなくなる前のカイザーにかなり近いものができました。
よく考えたら、以前のカイザーは一次発酵があり、現在のレシピは少し作り方が違うのですが、発酵が不十分だったのだと分かりました。
蒸気に関しては完全にノーマークだったので、マイスターに意見を頂戴できて本当によかったと思っています。GENCOSさん、改めましてありがとうございました。
ということで、このカイザーゼンメルは今週から販売します。
いつも言いますが、横半分スライス、ハムやチーズを乗せて食べてみて下さい。きっとドイツ・オーストリアを感じてもらえるはず!
お店にて皆様をお待ちしています‼︎
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