『侵されたサンクチュアリ』
『侵されたサンクチュアリ』 No.054
ン?やはりここには鍵がかかっているか…
しかし、俺にかかればこんなものは一瞬で解除できる
…よ~し、開いたぞ
それにしてもここはセキュリティーが甘すぎる
まぁ俺にとっちゃありがたいがな
じゃあ聖地は最後のお楽しみにして、一部屋ずつ漁っていくとするか
では先ずはこの部屋から…
ウッ、こりゃひでぇなぁ~、いろんなモノで溢れかえってるぜ
数々侵入してきたが、これほど整理されてないと荒しがいがない
そう思いながらもいつもの様に静かなる破壊を行う
そして次の部屋の扉をこじ開けた
オッ、ここは結構きちっと振り分けられているじゃないか
では中身は何が入っているのかなぁ~
クゥ~、これはなかなかヘビー級だな…
こんな危ねぇもん、いつまでも大事に保管しやがってよぉ
俺が処分しといてやるから、ある意味感謝しろよな
さ~てそれでは、そろそろ寝室に向かうとするか…
幾つものロックを解除し、遂に聖地で眠る“オジョウサマ”を発見した
まぁ~期待していたほど年増ではないが…
それでもそこそこ悪戯のしがいはありそうだぜ
じっくりと甚振りながら、最後には昇天させてやるとするか…
ククク…
カフェからオフィスに戻ってきた男はデスクに座り、赤いパソコンを開く
そこで開いた漆黒の画面には、数字とアルファベットが高速で動き回っていた
男は今まで感じたことのない静かなる絶望と恐怖を感じ、背筋が震えた…
そして直ぐに対処法を考える
だが思いつくのは、これをデフォルト状態にする、ということだけだった…
自らの思い出と苦悩を残しておきたかったが、ここで決別するしかない
全てをリセットするボタンを、男は、押した…
皆さまからのお心遣い、ありがたく頂戴します。 そんなあなたは、今日もひときわ素敵です☆