『レットウカンに、ワン、ツゥ、スリー！』

『レットウカンに、ワン、ツゥ、スリー！』　No.014

人生という名の“リング”で戦う相手は誰なのだろう…
本当の自分の対戦相手とは一体どんな人間なのか
勉強が学年でトップの成績をとるクラスメイトか
カッコよくてモテモテなアイツか
一流企業に就職し、どんどん出世する同僚か
株式会社を立ち上げ、社長になった幼馴染か
豪邸に住み、幸せそうな家庭を持つ兄弟か
きちんと手を挙げて、横断歩道を渡る子供のいる隣人か
毎日テレビに出て、人気者になっている他人か
残念ながら戦わなければならない相手は、そのいずれでもない
ロープの無い広大なリングの中で対戦する相手の名は…
“レツ・トウカン”
この選手は自らが生み出した悪役のカリスマ
多彩な攻撃を仕掛け、じわじわとダメージを与えてくる
悲運チョップ、嫉妬ラリアット、卑屈エルボー、貧弱ソバット、挫折スリーパー
しかし、いつまでも相手の小技に付き合う必要はない
もう試合は十分盛り上がってきた
相手は存在しない、まやかしの覆面レスラーに過ぎない
逃げていては永遠にリングからは出られず、痛めつけられるだけだ
命ある限りの無制限一本勝負
反撃ののろしはもう揚がっている
いつ仕掛けるかはタイミングを見て挑めばいい
だが応援してくれている無数の観客が、大技を決めるのを今か今かと待ちわびている
恐怖心を力に変え、創り出した幻影の背後に思い切って回り込むのだ
そして心の中で叫びながら決めろ～！

“ジャマなコンプレックス”に“ジャーマンスープレックス”！！