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『時間が希望に変わるまで』

『時間が希望に変わるまで』 No.039

俺はファミレスの深夜バイトが終わり、単車にまたがった
今夜はいつもに比べてほとんど青信号
ついつい飛ばし過ぎ、誰もいない交差点で急ブレーキ
ふと夜空を見上げると、流星の天体ショー
道路脇にバイクを止め、腕時計を見る
“ 12:34 ”
いくつもの流れる星を目で追う
一筋のまばゆい光が、どんどん自分に向かってくる
俺は、落ちてくる青白い閃光に包まれた…

ハッと目覚め、時計を確認したがさっきと同じ時間だった
あの光は夢なのか、それとも現実なのか…
自分で頬をはたき、幻から叩き起こす
丘の上にある空中庭園辺りから青白い光がぼんやり見えた
…行くしかないかぁ、そう呟いて再びエンジンをかけた…

幾つものカーブを登り、光の発生源辺りまで辿り着いた
エンジンを切り、押しながらそっと近づく
うっすらと人のような影がいくつか見えた
不意に指がクラクションに当たる
急いで逃げようとしたが何故か身体が硬直し、車体ごと倒れた
熱を帯びたマフラーに足が挟まれ、苦痛の叫び声を上げる
俺は両手と頭を既に何者かに抑えられていた
もがきながら顔を見たが、忍者のように覆い隠されている
あの青白い光が目の前に照らされ、苦痛と恐怖が渦巻く
視界がグルグル回り、全ての感覚が一瞬で途絶えた…

外灯の下のベンチで目覚めた俺の足はなぜか無傷だった
急いで時間を確認したが、それをすぐに理解出来ずにいる…
腕時計のデジタル表示は数字ではなく、こう示されていた
“ HO:PE ”と…


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