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45歳、中流家庭。それでも家を買う(3)先立つもの
(前回までのあらすじ)
母の家探しを経験し、高齢者は賃貸物件を借りづらいことに気づいた。賃貸暮らしの私は将来への不安を感じ、家を買うことに踏み切った。しかし、今住んでいる家に満足しているため家づくりの具体的イメージがわかない。せいぜい「今より良い家に」という程度の夢しかない。そんな私が次に考えたのが資金計画であった
いくらなら借りられるかではなく、いくらなら返せるか
家を買おうと考えて、おお
45歳、中流家庭。それでも家を買う(2)ゴールは?
”控えめ”な希望しか出てこない
前回までのお話。母の引っ越し手伝い、家探しをきっかけに自分の家のことを考えるようになり、そして家を買う決意をしました。
自宅で待ち受けていた奥さんは妙にニヤニヤしていた。
「家を買おうっていうなんて思ってなかったよ」
どうも、私が賃貸派で家を買うつもりがないと諦めていたらしい。それがいきなり私が家を買おうと言ったものだから驚いたようだ。そして、奥さんは家を買えた
45歳、中流家庭。それでも家を買う(1)
「申し訳ないですが、お母さんに貸せるお部屋はありません」
押しても引いてもダメです。無表情を決め込む不動産屋の顔にはそう書いてある。こういう表情をする人は、経験上何を言ってもダメだ。73歳の母親が単独で家を借りようとしているのだ。厳しいことはある程度予想していた。不動産屋は、おそらく、私のような相談を何度も経験してきたのだろう。
そして、その度に断ってきた。行き着いた先が、すべてを跳ね返す無表情