【記事紹介】葬式用花輪をプラカード代わりにする話【異文化最前線】
葬式用花輪送られすぎ問題
記事の内容
これは、韓国の「抗議の意味で葬式用花輪を送り付ける」文化について、韓国有数の新聞社である「朝鮮日報」の記者が書いたコラムを紹介する記事です。
この葬式用花輪については、K-POP界隈でもBTSやHYBE含め何度も起きているため、トラウマになってる人がいそうなセンシティブ案件だと思われます。
紹介するかどうかちょっと迷いましたが、読んだ人の気持ちが少し楽になる可能性があるため(あと今後も似たようなことが起きて検索する人がいないとも限らないので……)、載せておきます。
まずはジャブから
私がこの記事紹介した時のXポストを、お読みください。
「あ、いける?」って思ったら、記事本文なり要約なりを読んでみるといいと思います。ダメだったらそっ閉じしてね。
謹弔花輪にあふれる国【朝鮮日報コラム】
チョン・サンヒョク記者 11/24(日) 11:45配信
記事全文はこちら
ちょっと全文は無理……な人向けの要約
10/11、某アイドルグループのメンバー復帰に抗議し、事務所前に1000個の弔花が設置されました。
非常に韓国的な光景ですが、ある英国人ファンは「死を敬虔に哀悼するための花輪が戦術として使われる」ことを批判しました。
11/4には、ウェブトゥーンの内容に対する抗議として、ネイバー本社前にも弔花が10個送られました。政府機関や企業など、様々な場所で弔花による抗議が行われています。
弔花は低コストで効果的な抗議手段となっている上、法的にも問題がないため流行しており、物量攻勢対決の様相すら呈しています。
先月、いじめ問題への対応を求める保護者から、小学校前に100個以上の弔花が設置されました。ただし、保護者達は児童への配慮のため、謹弔リボンに書かれる語句については表現を選ぶよう共有したということです。
感想
バンタン界隈でも、何度か送られていた葬式用花輪。最初聞いた時は、耳を疑いました。
韓国のARMYが「抗議で企業とかに送るんだよ、よくあるよ」ってわりと冷静に言ってても、半信半疑……というか常識からズレすぎてて飲み込めなかったものです。
日本人の感覚だと、いじめとして学校の席に仏花を置くような、要するに「〇ね」って言ってるのと同じ扱いだと受け取ってしまいますよね。ニュースを聞いてショックを受けたファンも多いかと思います。
記事冒頭でコメントした英国人ファンの方も、似たような感覚だったのではないでしょうか。
K-POP界の過激なファンがやってるのかと思ってたんですが、この記事を読んだら韓国社会全体で流行してるんですね。
久しぶりに、ものすごい文化の壁を感じました。
記事本文の途中で謎の「夜中に菊を鑑賞した」エピソードが出てくるんですが、これも要するに「普段見慣れたものでも、異なる視点や状況で見ると新たな発見があるものだなあ」という感嘆であり、それくらい慣れてるんだと思います。新たな発見してる場合じゃないよ( ;∀;)
安いのにインパクトあるし、設置や配送もしてもらえて手軽だし、表現の自由として法的にも問題ないし、公道でも警察に設置許可取れば撤去されないから便利だよね、という合理性に富んだ視点と、英国人ファンの方の詠嘆とが全く噛み合ってなくてのけぞりました。
警察も、デモや集会で使われる小道具として管理してる様子。既に「葬儀/弔意」の意味を失い、ポスターやプラカード作ってわざわざ行かなくても電話で済むやん?って言うレべルの、「抗議やメッセージ伝達のための効果的なツール」扱いになっています。そ、そうなのか……( ゚Д゚)
推しの気持ちは推察することしかできないけど、もしかしたら、もしかしたら日本人が心配するような深刻さとは少し違う受け取り方をしているのかもしれません。
できればそう思っておきたいですし、あの時、本当に心から嘆き、悲しみ、推しのために憤った人たちの心が、少しでも軽くなるといいなと思います。
受けたショックはなくならないと思うけど、そして次またどこでこういう感情的な爆弾を食らうかはわからないけれど、違う国には違う感覚があるかもしれないと知っているだけで、少し耐性ができるかもしれません。
ここまで読んでくれてありがとうございます。ヨロブン、ファイティン!