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近未来の形相・質料論

クリエイティブAI講座:ORGANA〜化学実験の有能なロボット助手
 医療手術のダヴィンチにしても、半導体製作ロボットにしても、動作精度に関しては人間の手を超える制御が可能になっている技術が、松田先生の仰る「重い」(質料的)リアルな条件をクリアしており、そこに今、「軽い」(形相的)ヴァーチャルな条件で展開している技術を結び付ける事態が起きていると言えるでしょうか?
 今のところ、先生方が仰っているAI-ロボットの進歩状況は、人間の相互エージェント様態を貴族的上流社会メンバーにしてくれるものだとは思います。それは人間社会で過去に労働力として「低コスト」の使用人を隷属させていたような位置に置かれると思います。人間社会では、そうした労働者の地位が、奴隷制廃止を最低基盤に平等を目指して、徐々に高められてきた歴史を刻みました。そこに生物>動物>人間ではない機械>ロボットの労働力が役割を担ってきました。牛や馬や人力の移動力を自動車や列車が担ったり、土木建築でも重機が担ったり、・・・・。そうした「より下部構造」の労働力を機械>ロボットで担わせると、「より上部構造」の労働力の位置を高めることができたのだろうと思います。或いは進学率に現れるような、上部構造に位置できる人間の数を増やすことができる現象になったと思います。
 今から可能になっていくことは、人間のコミュニケーション・ネットワークに加わったAIが、人間がこの社会ネットワークを利用して活動していることを、AIエージェントも可能にしていくことだと思います。人間個体脳と動作機械・ロボットとの間で、現在可能になっているリモート操作・管理制御も、AIーロボット間で可能になると思います。今回のORGANAのロボットが離れた場所にあるかどうかだけですから、既に、可能なわけです。これが進むと、ネットワークを通じて、様々なAIエージェントが、様々な動作ロボットを操作・管理制御できるようになると思います。
 あのロボットでああして、こちらのロボットでこうして、・・・・、などと作用を組み合わせることができるのではないか(推論)というシミュレーション、即ち知能作用を発揮するようになる気がします。それは人間社会で分業、下請けなどをして、そのネットワークから総合した「モノ」づくりをするようなものだと思います。
 そもそも、そうした「重い」作用の以前に、「軽い」作用のネットワーク利用を、人間社会が集合集積知様態で為してきた事態を、AI間で実行すると思います。今のところ各AIにとっては所与のコーパスで、アライメント管理されていますが、AI間で「情報交換」してその知能作用を遂行すれば、グローバルブレイン様(like)の知能に直ちになると思います。
 これが「重い」作用を上記のように管理制御すれば、ヴァーチャルもリアルも、一気に展開速度が加速する気がします・・・。

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