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ビッグ・ヒストリー、宇宙のにおける「長距離相関作用」による各層の相転移

夏休みQ&Aコーナーその7〜ビッグヒストリー - YouTube

大変、認識を深めるのに重要なお話を、ありがとうございました。塚本先生が「ビッグヒストリーは(人間中心的ではなく)宇宙的という観方なので、同じ仕方で観るでいいですか」と仰られて纏められましたが、おそらく「この宇宙のヒストリー」の極初期、或いはさらにその前「真空のゆらぎ」とされる状態から、そして全く未知の末期宇宙にまで及ぶ、その基底に流れるロゴス(人類が古来、探求して止まないものであり、このサロンでもウォルフラムが探求しているとして扱われたものー実際、彼は母親が探求した道に戻ってきたとしましたー)を、何とか見出したいという点で、過去の思想家たちがよくいっていた「宇宙における人間の位置」の現代版であるデイヴィッド・クリスチャンよりも、松田先生がご指摘になられた点は広い観点だと思いました。  
 さてその内容ですが、まず「長距離相関」という概念を始めて知りました。そしてそれを様々な現象の「相転移」にアナロジー(類比的に)で関連付けて観られた独創は、素晴らしい卓見だと思いました。松田先生が今回も中で仰られた様に、人間脳が為す「この意識的気付きであるアナロジー」を、AIで「機械学習的なモンテカルロツリーリサーチ(シミュレーション)をデジタル」に検証していく、まさに、この流れがこれから起きる事態なのだと思いました。  
 ところで、松田先生は今回、LLMの作用原理を探る視点で「言語」「概念」というものの生成過程を考えられ、統計的可能選択で言語文章生成が為されるのではなく、「言語のアトム(不分割・固有的)的様態」即ち「言語ベクトルの固有性」を前提に考えた時、それらに働く「長距離相関」の作用が認められるのではないか、とされました。  そしてその「長距離相関作用」が発生し、「相転移」が起こる、言ってみれば「意味が発生する」のは、「温度」条件が下にあるとされました。混沌とした言葉の集合が「晴上って」意味を示すとされました。!!!このアナロジーを如何にAIで検証するか、それが出来れば、今、抱えている問題の多くが説明できそうです!!「象徴的な温度」の解明を世界中で進められる契機になると面白いと思います。  
 その上で、さらに松田先生の仰られた「言語」という「概念」というか扱われている「対象」を、「情報」という表現に置き換えると、類比の範囲が、冒頭の宇宙の始りの内容に拡張できる気がします。「情報」自体が固有性を持っているアトム的様態に転移する「転機」を見出せそうな気がします。  
 つまり普遍様態のエネルギー(波動性)が、(長距離)「相関性」の作用で固有な粒子性を見せるという、量子の物理的相関理論に通じる気がします。  
 J.ホイーラーの「単一電子仮説」とE.シュレーディンガーが採択した「単一知性説」との現実的基礎を説明できるようになる観点が、今回のお話から生まれる気がします・・。

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