Looking for kingfishers, literally.
日本語で「カワセミ」という鳥のことをkingfisherといいます.これは英語ではメタファーとして使われますが,そのことは書きません.そうではなくて,最近は散歩をしてkingfisherに出会えないかなあ,と思っているのですがなかなかチャンスはなく,あってもサッと目の前を横切られるだけでカメラに収めるのは難しいです.なんとか写真に収められるのはメジロ(実は英語ではwhite-eye birdなどと呼ばれる)やツグミ(dusky thrushというがどうでもいい単語ですね)ばっかり.
さあ,それはそうと『ゼロから覚醒 はじめよう英作文』(かんき出版)がなかなか増刷に進みません.英語を教えている人から「指導のための勉強になりました」的なメッセージがこちらに寄せられてくることがあるんんですけど,彼らのために書いたんじゃないんですけどね….前提となる英語の知識は低くても,自分のペイスで取り組めば,英語で書くということがどういうことかが少しずつわかっていて,最後は少し長めのものが書けるようになった上に,最初に比べて英語力がぐっと上がっていると綿密にデザインしたつもりだったようなのですが,ちょっとぼくの能力が足りなかったようです.そればかりか,現場が困るので,「伝統的な文法説明に基づいた解説を入れてほしい」みたいなことを考える人もいるようで,なんだか訳がわからないです.もう1度書いておきますが,『ゼロから覚醒 はじめよう英作文』は,文法(の説明)が苦手/嫌いで,それでもライティングをやってみたい/やらなければいけない人を対象に書いています.実は,文法が必要ではないと思っているわけではないのですが,文法の復習を従来の教材の順番にしたがっていくらうやったところでライティングに必要な文法力(=基本的な文法知識を自分が書く英語に生かす発想)にはよほどのセンス(この「センス」とは英語の形式に細かく注意しながら読むことを楽しいと感じられることなどを含んでしまいます)がないとつながらないので,事項をしぼるだけではなく書き手目線に早い段階で進めるように構成を工夫しています.
ただ,『ゼロから覚醒 はじめよう英作文』はぼくがいくつか考える切り口の一つに過ぎません.だって,『基本を学び構成力を養う 英語ライティングルールブック』(テイエス企画)は共著ということもありますが,少し切り口が違うでしょう? またそれとも別の切り口(でも,「文型」とかの伝統文法に沿ってというものではないです)での初級向けライティングの本を出すことも考えているので,そのためにも『ゼロから覚醒 はじめよう英作文』はもう少し売れてくれても,とぼくは考えています.あと,絶版になった『英文を編む技術』(DHC)ですが,これはいまはAmazonなどのネットの古本でも良心的な価格なのでご購入いただいても良いですが,数ヶ月後には改訂版が別の出版社から出ます.大々的ではないですけど,回答例を2つにしたり加筆してある(削った部分もあります)ので,カヴァーと出版社とタイトルが変わっただけで実質上同じ本というわけではないです.デザインの組み直しによってミスが起こることを避けるために,フォントやレイアウトは変わっていないので,同じ本に見えるかもしれませんが…