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What grammar book should a beginner pick out?

ぼく個人はどうしても「意味順」を援用していることもあり,「5文型」派の人が云いたがる「品詞と文型の関係」という云い方に引っかかってしまうので,100%無条件に推薦という気持ちには正直ちょっとなれません.しかし,「品詞の文型の関係」が大事という彼らの主張を「単語の意味は,センテンス中での役割,つまりセンテンス中との他の単語との関わりで決まる」的なことと理解すれば,上記の土岐田健太ときたけんたさんの『ゼロから覚醒 はじめよう英文法』はよい本だと思います.

何がいいかって,まず本が薄いことです.英語が好きな人は厚い文法の本,初級者に向かって平気で『XX総合英語』という類の高校生用の参考書を薦めたがりますが,正直,英語が嫌いな人が,それなりによくまとまっているとはいえ700ページを超える『ジーニアス総合英語』(大修館書店)や『コーパスクラウン総合英語』(三省堂)を手に取り,読破できるはずがありません.その点,『ゼロから覚醒 はじめよう英文法』はなんと200ページを切る薄さです.冗談抜きにして薄いことはいいことです.どんな優れた教材だって一通り目を通せなれば力になるはずがないからです.ぼくはリーディングやライティングの前に一通り文法を絶対にやるべきとは考えませんが,やりたいのなら(かつ自分の英語に自信がないのなら),まずは『ゼロから覚醒 はじめよう英文法』のような薄くて基本からはじまって,やや発展的なことにつながっていくような知識がコンパクトにまとまっている本をやるのがいいです.他にもいい本は探せばありそうですが,高校生用の文法をなんとかしたいと考える人には,とりあえず,ゼロから覚醒シリーズの一つでもある本書を手に取ってみることをお勧めします.

まあ,もちろん,自分の志望校に英作文がある受験生やあるいは日記であれ,IELTSやTOEFL, TOEIC S&Wなどのテストに向けて基本的なライティングの勉強をしたい人なら,その後には拙著『ゼロから覚醒 はじめよう英作文』に進むことを強く勧めますが.

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