「究極の自分ウケ」カンパニー
私には小さい頃から夢があった。それは自分の本を出すことである。しかしそれが許されるのは本当にごく一部の人間だと知るのは、もっと先の話である―――
そして
「究極の自分ウケ」を体現すること
これが今の私の夢である。
現在大学3回生、2022年2月、23卒就活解禁まで残すこと1か月。
私は本当にワクワクできない。
高校受験も大学受験もしんどかったけれど、「新生活のワクワク」で頑張れたはずの生きの良い人間であった私が今、今から最も長い時間を過ごすであろう「社会人」を一歩前にして全くのワクワクを覚えていない。特にやりたいことだってない。
強いて言えばできるだけ毎日「オモロ!」で生きていきたい。
しかし私の周りの友達たちは違う。
生き生きと就活をしている、わけではない。
「やりたいことがあるけど、やりたいことを続けたいけど、どうしたら良いかわからない」
と悩むのである。
私は特にできることがない。
だがしかし少しばかりとても面白い。
というより面白いを見つけるのが得意なご機嫌さんである。
だから私の周りにはとんでもなく面白い人たちがそろっている。
誰かに監視されたいからインスタライブで黙ってパズルをする女性アイドルヲタク
国公立大学の受験と並行しながらスペイン語をマスターした数学が得意なダンサー
雨の中自転車をこぐと周りの人全員に「死ね」と吐いてしまうシンガー
Tinderでマッチした米兵に会いにセブ島に行く自己管理能力皆無人間
地元の商店街を歩くだけでそこがミュージカルになるファビュラスピンク女
とにかくみんな私にとっては面白くて、
私にとってのタレントである。
ここで私は思った。
みんな集めて芸能事務所作っちゃえば?
天才かな。
話はもっと長くなる。
何でもない私が何者かになり、
多方面で「究極の自分ウケ」を体現するために。
つづく