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Thinkingsのクリエイティブデザインは、コミュ二ケーションの狙いをどのように形にしてきたか。

こんにちは!
PR&Designチームでは、Thinkingsでの様々な取り組みを、メンバーへのインタビュー形式でご紹介しています。
 
前回はデザインメンバー3名の仕事の全体像をお伝えしましたが、今回は3つのプロジェクトを深堀して、クリエイティブデザインの仕事についてお伝えします。

▼前回の記事はこちら

プロフィール 

PR&Designチーム 宇都 甲祐 
広告デザインを中心に幅広いプロジェクトに携わってきました。短時間で効果的なメッセージを伝え視覚的に引きつけるデザインを得意とし、ビジネスの目標を考慮しながら、使いやすいデザインを追求しています。

PR&Designチーム 大沼 由美 
長年バナー等の広告全般を作成してきたので、一目で伝わりやすいものを作ることを得意としています。プライベートでは、新居に友人を招いてBBQパーティーをするのが目標♪ 

PR&Designチーム 熊田 隆志 
コーディングを中心にWEB周り全てを担っています。苦手なものは特にありません。スピーディーかつ、アウトプットを検証しながらの安定した仕事ぶりを目指しています。


ブランドムービープロジェクト

・2023年1月、sonar HRテクノロジーとして初のブランドムービーを制作しました。これは一大プロジェクトでしたね。
 
大沼:半年以上の時間をかけ、様々な議論を重ねたプロジェクトでした。これからのsonar HRテクノロジーが目指す方向を示し、描く未来に共感してより好きになってもらうことを目的に、ブランドコミュニケーション施策の一環としてスタートしました。
 
・社内外の関係者も多い中、大沼さんはどのような役割だったのでしょうか。
 
大沼:私は当社側での意見をまとめたりするなど、ディレクションをしながらクリイティブ制作に携わりました。sonar HRテクノロジーが目指す世界観が、社外にはもちろん、Thinkings社内にも改めて浸透するようなものができれば、という想いで取り組みました。

 ・どのようなプロセスでつくりあげたのか、教えてください。
 
大沼:まずムービーに先駆けてブランドメッセージを制作しました。「sonar HRテクノロジーが企業の採用にもたらす価値とは何か?」とその本質を改めて考え、社外パートナーの協力を得て策定しました。

― 組織づくりを、エンパワーしつづける。そのはじまりは、採用から。 ―

・“採用”の支援にとどまらず、その先の“組織づくり”を支援するプラットフォームでありたい、というメッセージが伝えられるようになりましたね。

大沼:その後、プロダクトを擬人化してみるとどんなキャラクターなのか、という視点で「プロダクトの人格」について議論し、ブランドイメージをすり合わせていきました。このようなプロセスは初めてだったので、「ここから何が生まれるんだろう」と、最初はなかなかイメージができませんでしたが、とても重要なプロセスだったと理解していくことになります。
 
経営層などが、どんなキーワードに違和感を持ち、どんなキーワードには共感するのかなど、自分達でも言語化できていないイメージを具体化し、共有することが出来ました。このプロセスがあったおかげで、その後のクリエイティブ制作では方向性が大きくブレずに議論できたのだと思います。
 
・ブランドムービー「CRAFTED with sonar ATS」で表現した世界観について、改めて教えてください。
 
大沼:sonar HRテクノロジーを活用した、一人ひとりの“個”と向き合うことから生まれる、躍動する組織づくりをイメージしています。着想を得たのは、小さな魚が集まって大きな魚になる絵本「スイミー※」です。個性ある人達が集まって1つの理想の組織になり、同じ方向を向いて進んでいく。そのプロセスにワクワクしてもらえたらという想いを込めました。 
※Swimmy copyright ©1963 by Leo Lionni, renewed ©1991 by Leo Lionni

魚・鳥・船のモチーフが、多様な個と組織を表現しています。

大沼: Thinkingsが提供するプロダクトは、デジタル化を推進するもので、私たちはテクノロジーの力を信じています。一方で、根本的には「人」や「人間的なもの」をとても大事にしている。そんなブランドの思想が伝わるよう、「クラフト感」には特にこだわりました。

MUSUTAの手描きで温かみのあるイラストと、テイ・トウワ氏のデジタルとアナログを融合させた音楽により、組織づくりにどこまでも寄り添うsonarの世界観を表現した

・特設ページの公開については、熊田さんが主導されたのですよね。
 
熊田:はい。サイトの置き場所なども検討し、実装~公開作業まで一気通貫で行いました。社外パートナーが作成したコードをチェックし、サーバーサイドの調整をしながら、一部コードを修正するなどの対応もしました。テクニカル面の責任者としての視点から、WEB上に公開するまでの確認・調整・実装まですべを対応しました。

・ムービー公開を記念したキャンペーンも実施。ノベルティにもこだわったとか。
 
大沼:採用担当者が忙しくなる時期に向けて、“応援キャンペーン”として企画しました。ノベルティグッズは、「多忙な中でもホット一息つけるような、癒されるもの」という点にこだわり、作成しました。

・宇都:パッケージデザインの制作では、コーヒー豆のイラストを載せるべきかなど、細かい議論を重ねながら、デザインディレクションを行いました。パッケージはブランドムービーの世界観を伝えるという目的を果たすためにシンプルなデザインに、キャンペーンサイトにはプレゼントの利用イメージのイラストも加えました。
 
大沼:バスパウダーは、何十種類もある「青」の中から、水に溶けた後の色も確かめて、sonarのブランドカラーに合う色を選びました。ミネラルウォーターは、魚が水の中をイキイキと泳ぐ世界観などが表現できるように、ラベルの透明度や色を何度も調整しました。

オリジナル癒しグッズは、癒される「香り」にもこだわった。

・ちょうど先日、来客されたお客様にミネラルウォーターをお渡ししました。ブランドの自己紹介につながるアイテムでありがたかったです。
 
大沼:また、ブランドの世界観をより身近に感じてもらおうと、オンライン会議用の背景も作成しました。

仕事の中にARTを取り入れることで、「クリエイティブに働こう!」という気持ちを思い出すキッカケになればという会長からの想いも発信された。

コーポレートサイトリニューアル

・2023年4月には、Thinkingsのコーポレートサイトをリニューアルしました。
 
大沼: 初のコーポレートサイトリニューアルでした。現在の事業展開に合わせた内容に変える目的で、ブランドプロジェクトの一環として実施したものです。

 ・この時も大沼さんが社外パートナーとの窓口となり、当社側のディレクションを担当したのですね。
 
大沼:はい。コーポレートサイトは会社の顔です。また、上場を目指すフェーズの今、投資家をはじめとした様々な方に見て頂く機会が増えていくことを考えると、とても重要なプロジェクトのひとつでした。

ファーストビューには事業に関わるキーワードを見せながら、「考え続ける組織」であることが視覚的に訴求できるようなモーションを配置

・もともとブラックが基調のデザインでしたが、印象が変わりました。
 
大沼:Thinkingsは、変わりゆく時代の潮流を読み解き、テクノロジーとデザインの力で組織づくりをサポートする存在でありたい。そんな想いを込めて、「潮流」をテーマに制作しました。テーマに合わせて、雲やオーロラなど自然の”流れ”をイメージできるビジュアルを採用したり、波打つモーションではしなやかに時代の波を乗りこなすイメージを表現しています。

・採用ページも新しくなり、充実しましたね。
 
熊田: HRチーム主導のもと、ページ構成なども一緒に検討して制作しました。コーポレートサイト全体に共通する部分ですが、SEOや、サイトマップの設計など、WEBサイト公開にあたり様々な決め事や設定があります。それらの必要な要素を設計したのは自分なので、社外パートナーや社内関係者と調整しながら実装まで対応しました。

・具体的にはどのようなことを決めるのでしょうか。
 
熊田:例えば、就活生が当社の採用ページをブックマークしていたとします。サイトリニューアルによってそのページがなくなってしまうと、アクセスしようとした場合に、何も表示されなくなってしまいます。そのような場合、新しいサイトのどのページに飛ばすかなど、導線や表示のさせ方を決めたりします。また、コーポレートサイト全体の構成や、公開までの段取りも決めています。
 
大沼:他にも、 Thinkingsにもっと興味を持ってもらえるようなページを作りたいという想いから、「数字で見るThinkings」を企画しました。会社、事業、メンバーのことを数字で楽しく知ってもらえるコンテンツなるように意識しました。

宇都:工夫のひとつとして、モーションをつけました。細かい動きやタイミングにもこだわっています。また、レイアウトからグラフのデザインなど、全体的に楽しく見てもらえるように、3人で意見を出し合いながら制作しました。

熊田:WEBサイトのアクセスには、UIやUXの視点でセオリーがあります。モーション表示では、「この位置で動かして何秒以内に収めよう」など、細かく調整しました。動き出しが遅かったり、モーションが長すぎると、表示が完了する前にスクロールされてしまうので、とても重要です。
  
ただ、モーションに凝るのが目的ではなく「Thinkingsでは育休を100%取得できている」などの特徴を、数字でわかりやすく伝えることが目的なので、見せたい内容をどうすれば効果的に見せられるのかという視点を持って、役割分担しながら制作しました。
 
・それぞれのアイディアやスキルを合わせたページですね。
 
宇都:社外の方との会話のネタにしてもらえるページが出来たと思っています。また、リモートワーク環境下で社員も増え続けているので、社員の皆さんに向けても、会社のことを知り、より愛着を感じてもらうきっかけになればという想いも込めて制作しました。

大沼:「イルカを見たことはある?」など、弊社ならではの情報を載せることで、Thinkingsへの愛着が深まるページが出来たと思います。今後も更新していく予定ですので、数字をアップデートしながら、設問もさらに充実させていきたいですね。

採用あるある川柳 

・もうひとつ、採用担当者の見えない苦労や喜びなどの声を拾いあげて応援するPR施策、「採用あるある川柳」について教えてください。

大沼:初年度から3回目まで、キャンペーンサイト全体のディレクションを担当してきました。川柳を扱う仕事が初めてだったのですが、文化的なイメージの川柳を、より親しみやすくなじみやすいものにして、キャンペーンの応募につなげられたらという狙いでデザインしました。

初年度は、川柳を想起させる「和」を前面に。2年目は「採用担当者向け」だと分かるようイラストを加え、和モダンに。今年は、雰囲気は変えずにsonarブランドを想起できるネイビーの色味に変え、新しくした。

大沼:企画の趣旨を理解し、イメージをゼロから検討して制作する必要があったので、難易度の高い仕事でしたが、多くのご応募が集まっていて、毎年恒例の企画になり私も嬉しいです。

大沼:この企画では、SNS広告も活用しています。キャンペーンの認知・応募促進につなげられるよう、バナーのクリエイティブについても貢献できたと感じています。
 
・初年度は本当に手探りでしたが、大沼さんにお任せ出来てとても心強かったです。サイト制作では、今年から熊田さんが関わっていますよね。
 
・熊田:今年はSEOの観点から、テキスト処理の領域を増やしました。こだわって制作したデザインを、画像データでなくてもきちんと再現できるようなWEBフォントを提案するなど、大沼さんと連携しながらサイトを制作しました。
 
また、今年はTwitterでの応募となり注意事項も増えたので、デザインで見せたい部分と、テキストでしっかり読んで欲しいところを分けて、見やすさを検討しました。サイトの重さやSEO対策など、WEB側の視点で必要な要素を提案しながら、議論を重ねつつもスピーディに制作しました。
 
・宇都さんもデザインを対応されていますね。

宇都:受賞作品に合わせたイラストの制作を含め、結果発表のページを制作しました。特に、イラストはこの企画を盛り上げる大切な要素だと認識しています。五七五という短い文章で何を伝えたいのか、その内容や面白みを理解しないと良いイラストかできない。

そのため、その川柳が伝えたいこと・情景をうまくくみ取って、イラストでどのように表現させたいか言語化することを心がけ、イラストレーターへ依頼しました。表情や描くモチーフの細部までこだわって、採用担当者に「あるある、わかる」と共感されるものができあがったと感じています。

最後に

・2回のインタビューを通して、Thinkingsのクリエイティブデザインが、ブランドコミュニケーションにおける強力な力になっていると感じました。最後に、これから目指すことなどを教えてください。
 
宇都:デザインを通して、見る人に「どう感じてもらいたいか」を常に意識して制作していきたいですね。例えば、3月14日「採用の日」に合わせて、採用管理システムsonar ATSのログイン画面で、ユーザーのみなさまへ、感謝の気持ちを伝えるメッセージを集めたクリエイティブを掲載しました。

よくある「寄せ書き」のようなものではなく、“一人ひとりの感謝の気持ちがより丁寧に伝わる、ひとつのアート作品”にしたい、という意識でデザインしました。

宇都:感謝の気持ちとワクワク感を伝えたい、という気持ちを起点にしながら、型にはまったデザインにならないようにさまざまな方向性を検討。結果として、納得できるクオリティに仕上がったと思っています。
 
・ブランドコミュニケーションにおいて、クリエイティブで感じる”ワクワク感”はとても大事ですね。
 
宇都:他にも、名刺やステッカーなど人が手に持つものを制作するときには、サイズ感や材質にもこだわり、それ自体が”カッコいいもの”になるよう意識しています。必要な情報が伝わるという機能面だけでなく、保有する喜びを生み出せるのも、クリエイティブの力だと思っています。
 
今後も、伝えたい気持ちや想いをデザインの力で具現化して、様々なコミュニケーションの質を高めていきたいですね。
 
熊田:自分は、コンセプトや目的、UIを意識しながら設計することを常に心掛けて仕事をしています。「苦手なことはない」と自己紹介で言っていますが、現在進行中のWEBサーバーの移管プロジェクトをはじめ、初めて取り組む仕事も多く、チャレンジングな環境なことは確かです。
 
そのような中でも、WEBまわりであればどんな仕事も責任をもって対応し、準備や調整を実直に行いながら、安心して任せてもらえるようになりたいですね。そういう仕事を積み重ねながら、自信をもって「WEBマスターの熊田です」と言えるように、社内でWEBまわりで困ったら必ず声がかかる存在になれるよう、引き続きがんばります。

「見えない方がいい」と考えて仕事をしてきた部分も多いですが、この記事をきっかけに、社内にWEBマスターがいると知ってもらえると嬉しいですね。

大沼:現在、Thinkingsのブランドガイドラインを策定しています。様々なチームがそれぞれのお客様に対して日々コミュニケーションをされていますが、どこで当社に接点を持っていただいても、統一されたブランドイメージ・クオリティでコミュニケーションを取って頂けるようにする目的です。こうしたブランド規定やルールをつくり、周知するしくみづくりも重要です。
 
また、今回ご紹介したような、様々な人と協力して作り上げるような大きな仕事にも、これからもどんどん関わっていきたいですね。その際には、これまでのプロジェクトを通して学んだように、誰かが違和感を感じる部分には妥協せず、納得のいくクオリティになるまで何度も議論・修正を重ねて作り上げたいと思います。
 
ブランドコミュニケーションの担い手として、今後も、事業成長に貢献できるようなクリエイティブを制作していきます。
 
・PR&Designチームとして、Thinkings、sonarのブランドコミュニケーションをさらに良くしていきましょう!ありがとうございました!


Thinkingsが展開する 組織づくりのプラットフォーム「sonar HRテクノロジー」

sonar HRテクノロジーは、導入実績1,400社以上の「採用管理システムsonar ATS」や、HRサービスのマーケットプレイス「sonar store」を中心とした組織づくりのプラットフォームです。

「組織づくりを、エンパワーしつづける。そのはじまりは、採用から。」をブランドメッセージに、組織づくりにおける課題をテクノロジーの力で解決します。

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