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誰かのようになりたいのか、その人を越えたいのか。
僕は、誰かのようになりたいと思った事がないのかもしれない。
もちろん、尊敬する人はいる。あるいは、目標のように捉えていた人もいた。でも、その人のようになりたい、という風には考えていなかったのではないかと、ふと思い至った。
ロールモデルという概念がある。
僕は、特定の誰かひとりを「完璧なロールモデル」として認識したことはなかった。
ロールモデルは、複数の人の、良いところを集めた、この世のどこにも存在しないであろうパーフェクトパーソンであるべきだと、思っていたんですよね。
例えば、新卒で入った会社の社長。(入社当時は副社長だったかな。)
彼は、人間的魅力に溢れていて、そして、キレッキレの優秀さを兼ね備えていた。
とてもとても、二十歳そこそこの僕が「目指す」なんて言ったら笑われちゃうよなって感じだったけど、僕が入社先を選んだ理由は「あの人と働いてみたい」ということが最大の理由だった。(もしかしたら唯一の理由だったかもしれない)
結局、一緒に仕事をする機会は得られず(当たり前か)、社内公募でアメリカ駐在の機会をもらった時と、退職のタイミングくらいでしか接点は無かったのだけど、とても尊敬していた。今にして思うと、僕が社長と仕事をしてみたいと願っていることを知っていた色々な人たちが、最後に話す機会を作ってくれたのだと思う。ありがたいお話。
退職後、数年経ってから、一度、ご馳走していただく機会があったのがとても懐かしい。赤坂のオーセンティックなバーで〆の一杯をご一緒した。とても楽しかったし、嬉しかった。
すでに鬼籍に入られたので、もう、そんな機会が得られないのだと思うと、本当に悲しくなる。
彼のことは、本当に好きだったし、確かに憧れの気持ちを抱いていたのだけど、今にして思えば、それはおそらく「彼のようになりたい」という感情では無かった。
たぶん「彼の年齢になるまでに、彼のレベルに到達できるかどうか。」そんなことを考えていた。
社長に限らず、直属の先輩も、その上の上司も、とても優秀な方達だったので、とても尊敬していたし、少しでも多く学びを得ようと必死だった。
でも、その時に考えていたのは「そうなりたい」ではなく、「いつまでにそこに辿り着けるか」だったように思う。
もちろん、彼らに追いつけたという自信はない。
当時の彼らの年齢を越えているケースも多いので、本来ならぶっち切りで僕の方が(当時の彼らより)上のステージにいなければならないのだけど、そうなったと、胸を張って言えるほどのものはない。
ただ、最初から彼らをゴールと置いていたのでは、きっと、今、僕がいる場所にも辿り着けていないと思うんですよね。
周囲にいる優秀な人たちを、おこがましくも「ベンチマーク」として認識することで、自分自身の成長を加速させてきた。
僕が、まがりなりにも一丁前のコンサルタントとして振る舞えているのは、そんな「なかなか追いつけないベンチマーク」となっている皆さんのおかげです。
いま、この瞬間も、いっぱいいるもんなー。
とんでもないベンチマークさん達が。
ありがたいことです。
頑張って追い抜くぞ。待ってろよ。
だれかを崇拝しすぎると、ほんとうの自由は、得られないんだよ。 -スナフキン
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