コンサルはデータインフォームド思考
コンサルタントは「データインフォームド思考で生きている人種」だと思うんですよね。
よく言われる「仮説思考」も、まさにこれです。
定量データだけじゃなくて、定性データも全力で活用して、その時点で、もっとも確からしい仮説を作り上げる。
決してあてずっぽうに適当なことを言っているわけではなくて、自分の中にある知識や経験、目の前にある情報を、一度、脳内テーブルに全部並べて、「これらの情報群から、何が導き出せるか?」を考えています。
これ、まさに「データインフォームド」です。
データインフォームド=情報によって人間の思考を補強
データインフォームド、という言葉は、別に僕が考えたわけでもないんですけど、非常に気に入っています。とても良い思想だと思うんですよね。
しかしながら、現時点では、日本ではそこまでメジャーになってないんですよね。なんだかとっても勿体なく感じています。
そんなわけで、考案者でもなければ、日本に持ち込んだ功労者でもない僕が、勝手に「データインフォームド伝道師」として、世の中に発信していこう、という気持ちになっています。
みんな、データインフォームドになろう。
データインフォームドの解説は、こちら。
深く考えるには「データ」が有用
シンカホリック(これは僕が発案しました!)を名乗っている僕にとって、「思考」は極めて重要で、大切なものです。
物事を深く考える。多面的に捉える。それを体系的に整理する。そういう行為が、とても好きなのです。
ただ、何かを考える、というときには、なんらかの対象物が必要です。
そりゃそうですよね。だって、ただ悶々と頭の中のCPUをぶん回していても、何も生産されないわけですから。
せっかく考える力が備わっているのに、それを無駄遣いするのは勿体ない。リソースは有限です。有効に使いたいじゃないですか。
その考える対象となるものは、自己と切り離された存在です。
仮に、自分自身のことを考える、と言う場合でも、それは「自己そのもの」ではなく「自分のキャリア」「自分の性格」「自分の嗜好」などです。
たとえ自分のことであっても、自己とは切り離した対象として捉えるからこそ「考える」ことができるわけです。
最も身近な自分自身のことでさえ、そうなのですから、その他の全てのものは「客観の塊」です。
つまるところ、思考の対象となるものは、常に「よく分からない何か」「詳しくは知り得ない何か」なんですよね。
想像力(あるいは創造力)を駆使する必要がある。
この「よく分からない何か」のことを、詳しく知ろうとする時に求められるものが「データ」です。
ですから、データをインプットにして、しっかり考えていくという「思考態度」がとても重要になってきます。
定性情報も大切なデータ
データというと、サイエンスの世界というか、数学的な領域における定量データのことを想起する人も多いと思うんですよね。もちろん、そういうものもあります。
ただ、もう少しぼんやりしたもの、誰かの発言とか、感情の動きとか、そういう定性的なものも、有用なインプットととして用いていくことができます。
むしろ、日常的な思考においては(それが仕事であれ、プライベートであれ)、そういう定性情報の方が、インプットとして用いられる機会が多いんじゃないですかね。
インプットとなる情報は、多い方が良いです。
そして、その真贋を疑うべきです。
定量データであってもそうなのですが、特に、定性情報は「バイアスがかかっている可能性」を常に意識しておく必要があります。
「それってあなたの感想ですよね?」ってやつです。
(ただし、そういう「感想)が出てきた理由や背景は必ずどこかにあるので、その理由を探ることが大切です。なんでもかんでも切り捨ててれば良いってもんでもありません。)
データ/情報に真摯に向き合い、それを用いて自らの思考を深める。
そういうスタイルの思考態度は、ビジネスシーンにおいては非常に有用なものです。
コンサルタントとして優秀/有能と言われる人たちは、この能力が極めて高いのだと僕は思うんですよね。
そんじゃーね(パクリ
お知らせ:データインフォームドに関する本が出ました