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小難しいマーケティングの理論よりも大切なこと。
どうも、中村です!
今日は、長野県奥志賀高原にある「tesoro 奥志賀」さんのお話をしたいと思います。
7年前にご依頼をいただき、ホームページの制作をお手伝いさせていただいたお宿です。完成してからというもの、マスターから定期的にご連絡をいただきます。そのたびに、「素敵なWEBサイトをありがとうございます。私たちの宝物です」とおっしゃってくださいます。
正直、作り手としてこんなに嬉しい言葉はありません。
7年前のデザインなので、今見ると「ああ、ここはこうすればもっと良かったな」と思う部分もたくさんあるのですが、それも含めて愛していただけているのが伝わってきて、ちょっと照れくさくなるほどです。
tesoroのマスターは、僕がこれまで出会った方の中でも特に印象的な人物です。その姿勢や考え方から、僕自身も多くの影響を受けています。
マスターは社会人入試を経て36歳で大学の観光学部を卒業されたという異色の経歴の持ち主です。
国内外を旅する中で、いつか自分の宿を持つことを夢見ていたそうです。その夢が形になったのは事業継承という形でしたが、宿の名前を変え、新たな出発をするタイミングで僕がブランディングのお手伝いをさせていただきました。
マスターが持つ独特のキャラや世界観をどう形にするか、考えながらの仕事はとても刺激的で楽しかったのです。
マスターはいつも元気で、そして何より楽しそうに仕事をしているのが印象的です。おそらくマスターにとって仕事は「やらなければいけないもの」ではなく、心から「楽しい」と思えるものなのだと思います。
趣味の延長線上で好きなことを突き詰めているような、その姿勢に僕は強く惹かれました。彼の好奇心や挑戦する姿勢には、まるで新しいおもちゃを手にした少年のような無邪気さがあります。それがマスター自身の魅力となり、宿そのものにも反映されているのだと思います。
僕がブランディングを深く学ぼうと思ったきっかけの一つは、tesoroのマスターとの出会いでした。
ブランディングの本質は、ただ「格好良く見せる」ことではなく、クライアントが持つ素晴らしい良さを見つけ出し、それを整理してわかりやすく伝えることです。
そして、それができると、その宿やブランドは愛される存在になっていきます。tesoroの事例はまさにその良い例でした。
tesoroさんは楽天トラベルやじゃらんといった大手ポータルサイトを使わずに集客しています。それでもウィンターシーズンである12月〜3月の予約は、毎年早い段階で埋まってしまうのです。
これは単に「良い宿」だからではなく、マスターが毎日積み重ねている小さな努力の成果だと思います。僕たちはそのお手伝いを少ししただけで、ブランドを本当に育てているのはマスター自身です。
マスターのすごさは、なんといってもコミュニケーション力です。
僕がデザインを提案した際、喜びのあまり涙を流してくださったことがありました。人の想いをここまで受け取ってくださる方は、なかなかいません。
そして最近では、オーストラリアにいる海外のお客様に直接会いに行かれたそうです。このように、地道で丁寧なコミュニケーションを大切にされていることが、宿の人気を支えているのだと思います。
マスターのコミュニケーションには「オープンマインド」と「ポジティブ」という特長があります。
常に心を開き、目の前の相手とのつながりを大事にする。しかもそれを自然体で行っているのです。簡単なように見えますが、実はとても難しいことです。
僕も心を開いて人と向き合いたいと思うことは多々ありますが、相手の反応を気にしてしまったり、余計なことを考えてしまったりして、つい構えてしまうことがあります。でも、マスターの姿勢を見ていると、心を全開にして向き合うことの大切さを改めて感じます。
心でつながるコミュニケーションは、すべての土台だと思います。
小難しいマーケティングの理論よりも、人と人がしっかりと心でつながることが、価値観の合うお客様を自然と引き寄せています。tesoroのマスターは、それを見事に体現しています。そして、僕もそんなふうに生きられる人になりたいと思わせてくれる存在です。
僕も引き続きtesoroのマスターの姿から学んだことを活かしていきたいのですが、ぜひ皆さんにもお裾分けしたいです。そうすれば世の中がワクワクで溢れかえります。
誰かと話すときに心を全開にする!全開が難しいようなら半開にする!。たとえば、笑顔で挨拶をすることや、相手の言葉に共感を示すだけでも違います。そして、何事にも好奇心を持ち、ワクワクしながら挑戦することも大切です。きっと、その積み重ねが、自分自身の魅力やブランドを育ててくれるはずです。
それでは、また!
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