記憶の中の未来から
こんにちは、はーぼです。
『記憶の中の未来から』。ちょっとおかしな言葉。
だって記憶って過ぎ去った過去のことでしょ。
なのにその中に未来があるなんて、意味が矛盾しているよね。
ボクはずっとそう思っていたんだ。この言葉は、ミュージシャン佐藤博さんの曲のタイトル。ボクの好きな曲のひとつでもある。
あふれくる光を すくってごらん てのひらの涙 飛んでゆく
ゆるやかに流れる 風のささやき かなたから夢を 呼びさますよ
今は魂の さまようまま 時間のかいなに 遊ぶ君が
やがて訪れる この場所は 君の記憶の中 いつでも
I’m in love wirth you
佐藤博さんの特徴的なささやくように始まる歌い方が、心のひだに染み込んでいく。
好きな曲だけど、どうしてこんな矛盾したタイトルをつけたんだろう、と思っていた。
で、今日ある本を読んだ。いや正確には要約サービスでダイジェストを読んだだけなんだけど。『ボクはやっと認知症のことがわかった』という本。
著者のひとり、長谷川 和夫さんは認知症の権威。その長谷川 和夫さんが認知症になって、思ったことを綴った本。
その中にこんなことが書いてあった。
いま、(ボクが)心がけているのは、明日やれることは今日手をつけるということです。たとえば、本を書きたいなと思ったら、1行でも2行でもいいから、今日書いてみる。
とにかく手をつける。そうすると、未来に足をのばしたことになります。
何もしないでとどまっているよりも、未来に希望が持てるし、楽しみも増えます。
少し足をのばした未来は、やがて「いま」になります。いまはいちばん大切です。過去に起きてしまったことや、過去に自分がやったことは変えられない。
でもじつは過去というものはほんとうはないのです。
過去とは、いま。
なぜなら、昔のことを思い出したり、話したりしているのは いま だから。
「いま」という時間を大切に生きる。
そして最後は、一回きりの死を上手に受け入れて、旅立っていきたいと思っています。
ああ、そうか。記憶とは過去の出来事だけどそれを思い出しているのは「いま」なんだ。そして「いま」を大切に生きることは未来へと続く道に足をのばして歩むこと。
明日できることは今日しなくてもいい、働き方改革という言葉のもと、いろんなことを先送りしてきたけれど、好きなこと、やりたいことに関しては、ほんの少しだけ、今日から始めてもいいかもしれない。
それはきっと、今日よりも楽しい未来へ足をのばすことだから。
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