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歴史の断片-1941.12.8 AM7:18-

※これは真実はどうであったか解りませんが、記録されている事実(と思われること)の断片を記載していくシリーズです。


81年前。1941年12月8日の朝7時18分。
多くの人は臨時ラジオニュースで知りました。

1941.12.8 午前7時18分 ラジオニュース

臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。
 
大本営陸海軍部十二月八日午前六時発表、帝国陸海軍は本八日未明西太平洋に於いてアメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり。
 
大本営陸海軍部十二月八日午前六時発表、帝国陸海軍は本八日未明西太平洋に於いてアメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり。
 
なお今後重要な放送があるかも知れませんから聴衆者の皆様にはどうかラジオのスイッチをお切りにならないようお願いします。

「朝、目覚めると、戦争が始まっていました」方丈社(刊)


『この臨時ニュースは7時41分、8時30分と繰り返された』
(『同日同刻』山田風太郎(著))

思想家の吉本隆明氏(当時17歳)はこう語っています。

ものすごく開放感がありました。パーッと天地が開けたほどの開放感でした。

「朝、目覚めると、戦争が始まっていました」方丈社(刊)

ただし、このような感情は、決して一部の特殊なものではなかったと思われます。


芸術家の岡本太郎氏(当時30歳)はこう書いています。

十二月八日の朝、日本が開戦したことを知った。
まさかー私はガク然とした。日本は独伊と同盟を結んでいた。しかし、それは米英などとさまざまの交渉を有利に展開するためのかけひきであって、強硬なのも結局ポーズだけかと思っていたのに。
 もう入隊はきまっている。ああ、オレは間違いなく死ぬんだ。死んでやろう。私は張り裂ける思いで家の外に飛び出した。ふりあおいだ冬空は限りなく青かった。

「朝、目覚めると、戦争が始まっていました」方丈社(刊)

81年前。臨時ニュースが流れた1941年12月8日、空は青かったようです。

※尚、ラジオの放送時間は、「同日同刻」山田風太郎(著)から引用しています。


■参考・引用資料
「朝、目覚めると、戦争が始まっていました」方丈社(刊)
「同日同刻」山田風太郎(著)

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