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お釈迦様の誕生日をお祝いする花祭りについて紹介します。

皆さん、こんにちは。僧侶の神崎修生です。

前回まで、お釈迦様の誕生についてお話をしてきました。

今回は、お釈迦様の誕生を祝う行事、花祭り・灌仏会(かんぶつえ)について、ご紹介したいと思います。

▼音声でもお聞きいただけます

皆さん、花祭りや灌仏会って聞いたことがありますか?

イエスの誕生を祝う行事としてはクリスマスがあり、日本では商業的にも定着をしていますが、花祭りはそれほどではありませんね。

ただ、70代くらいの方とお話をしていると、「子どもの頃のものがない時代に、おじいちゃんおばあちゃんに手を引かれてお寺に行って、お菓子をもらったりして嬉しかった」、「花祭りの時に、甘茶をかけてお祝いしたのを今でも覚えています」といったお話を伺うことがあります。

また、花祭りのことをもっと知ってもらおうと、興味深い取り組みをされているお坊さんもいます。


花祭りについての内容や、お坊さんの最近の取り組み、また花祭りに参加する方法などについて、2回にわたりご紹介していきます。

それでは、さっそくまいりましょう。


花祭りはお釈迦様の誕生を祝う行事

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まずですが、花祭り・灌仏会(かんぶつえ)は、お釈迦様の誕生を祝う行事です。

原型はインドや中国にも見られ、日本でも西暦600年頃など、相当昔からおこなわれていたとの伝承があります。


お釈迦様の誕生日について、諸説ありますが、日本では4月8日を誕生日として、その前後にお祝いをすることが多いです。

花祭りといっても灌仏会(かんぶつえ)といっても同じです。


花祭りの内容

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花祭りは、宗派や地域を問わず、日本全国のお寺でおこなわれている行事かと思います。場所によっては、いくつかのお寺合同でおこなわれているような場合もあります。

花祭りでは、お釈迦様の誕生仏(たんじょうぶつ/お釈迦様が誕生の際に歩いて語られたというエピソードにもとづいてつくられた像)に甘茶をかけて、お釈迦様の誕生をお祝いします。

▼お釈迦様誕生のエピソードについてはこちら


誕生仏は、花御堂(はなみどう)という美しいお花で飾った小さなお堂の中に置かれます。


私が勤める福岡県の信行寺では、仏教婦人会の役員の皆さんが、花祭りの日に、甘茶をつくったり、お堂をお花で飾り付けてくださいます。

信行寺では例年、婦人会の総会の日に、花祭りをおこなっていますが、約100名くらいの方が参拝され、甘茶をかけお釈迦様の誕生をお祝いします。

信行寺で使用する御堂には、昭和18年という記載がありますので、80年近く使っているようですね。


お寺によっては、花祭りに稚児(ちご)の行列を出すところもあります。着飾った子どもたちの行列はとても可愛いらしいです。

母である摩耶夫人(まやぶにん・まやふじん)がお釈迦様を懐妊した時に、白象がお腹に入る夢を見たという伝承から、稚児行列で白象を引くお寺もあります。


ちなみに韓国では、灌仏会を盛大にお祝いするとのことです。燃灯祭り(燃燈祝祭)といって、様々な色や形の提灯に火を灯し、街中をパレードするなどして、大変な盛り上がりだとのことです。

参加されたことのある方は、是非教えてください。


花で飾り付け、甘茶をかけてお祝いする

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お釈迦様の誕生仏に甘茶をかけたり、お花で飾るのは、お釈迦様誕生の際のとても美しい情景を表現したものだといわれます。

お釈迦様が誕生した際に、天から香り高い雨が降り注いだという伝承があり、甘茶をかけてお祝いすることでそれを表現しているといわれます。


ちなみに皆さん、甘茶を飲まれたことはありますか?

毎年、花祭りの時にはいただきますが、後味が甘くさっぱりとしていて、とても落ち着く味です。

最近、信行寺(私が勤めるお寺)の花祭りでは、ホットケーキを出しているのですが、甘茶の甘味が引き立って、結構おすすめです。

中々飲む機会がないかと思いますので、宜しければこの機会に飲まれてみてはいかがでしょうか?


▼甘茶にホットケーキ、おすすめです


いかがだったでしょうか?

今回は、花祭りの内容について、ご紹介をさせていただきました。

次回は、お坊さんの興味深い花祭りの取り組みや、花祭りへの参加方法について、ご紹介していきます。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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合掌

浄土真宗本願寺派 教證山信行寺
神崎修生

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