用語集①
「ブレス・オブ・ライフ(生命の息吹)」、「ポテンシー(効力)」、「フルクラム(支点)」及びその他のコンセプト(概念)
私は肉体的(フィジカル)なことと同じように、私たちの精神的(スピリチュアル)及び心的(メンタル)な組織の発展のための無限の可能性を信じている...あなたは自分自身で無限大であり、それはあなたがそれを認識し、育成するか同課の問題に過ぎない。
解剖学を勉強する時、私は肉体的な理解を深めるだけでなく、精神的及び心的な資質を展開し、拡大する。 A.T.スティル
オステオパシーのアート(芸術、芸技)は、特に生きている生命体の知的で意味のある触診で表現を見つける。これらは全体性の実体として機能し、反応し、それらが構成する部分や器官系は相互に関連し、外の世界に関連している。
サザーランドとスティルの著書は、非科学的に見える隠喩的な言葉によって特徴付けられていたが、漠然として不明確ではあるが、触覚経験の教育的なコミュニケーションを発展させ、生命体とその中の目に見えない生きている力と接触する基礎を提供する。ゲインズは、厳密且つ体系的な方法論に適合し、オステオパスの体得した触診の経験に基づいた哲学及び学問としての現象学は明確で統一された‘オステオパシー的’言語の開発に役立つと述べている。以下の概念のいくつかはオステオパシーの実践において非常に重要であるが、それにも関わらず、しばしばオステオパシー毎に異なって使用されるため、更に特定し定義する必要がある。オステオパシーのコミュニケーションには、ここで説明する概念に関するコミュニケーションの問題が確かにある。余り明確ではないが、解決策が説明的な記事を提供することにあるのか、または認識そのものを理解するために認識論的洞察も必要とされているのか。問題が主に知覚の問題なのか、包括的なパラダイムや世界観に関連したものなのかは、まだ示されていない。クラインは、私たちが知覚するものが現実に対応しているとは推測できないと書いている時に、問題の核心を述べ、錯覚に関連するポイントを説明している。また複数の人(オステオパス)が同じことを認識していると信じた場合、陳述の真実の内容が自動的に大きくなるかどうかも尋ねる。彼の見解では、主観性を掛け合わせることで客観性が得られると仮定するのは間違いだとしている。
以下で説明する概念は、古典的なオステオパシー文献の助けを借りて表示及び説明されている。説明は主にWGサザーランド、REベッカーの出版物及びサザーランドが制作に参加し明示的に承認したマグーンの頭蓋領域のオステオパシー初版(1951年)に従っている。
特定の個々の例では、現在の観点からは時代遅れのものとしていくつかのものを見ることができる。彼の選択した概念のかなりの数が触診経験の記述に向けられているようであり、彼の生徒に対する特定の触診アプローチを明確にし、触診経験の特定で微妙なポイントに導く。これらの概念の認識論的な問題は、ここでは扱われない。
バランス(均衡)/エクリブリウム(平衡)
身体内の異なる部分間で作用し、反応する通常の状態。
サザーランドは、全体のタイドまたは変動のムーブメントは特定のスケールの2つのポイント間の「バランス」つまりメカニズムがモーションレス(動かない)ポイント、「ニュートラルポイント」に由来すると述べている。
曲がった小枝
サザーランドが頻繁に使用する表現で、「小枝が曲がっているので木が傾いている」という言葉に言及している。新生児または幼い子供の頭蓋骨または脊椎の僅かな緊張が、子供の進行性の成長と共に構造が大きくなるにつれて、目に見える非対称性にどのように発展するかを示すことを目的としている。
静寂で知る
サザーランドはしばしば、この聖書からの引用(詩論46:10から)を使用して、触診中の意識の状態の重要性を明らかにし、またフルイドの変動における吸気と呼気の間の特定のフルイド/バランスポイントを示した。
バイオダイナミクス(生体動力学)/バイオメカニクス(生体力学)
1948年からサザーランドはバイオダイナミックアプローチに専念した。現在の例では彼はPRM(一次呼吸メカニズム)のバイオメカニカル及びバイオダイナミックの原理原則を説明している。
ルビー・デェイ、REベッカーなどの他のオステオパスがこのモデルを教えたが、コースのタイトルにこのコンセプトを選択し、バイオダイナミックアプローチを作成及び開発したのは、ジェームス・ジェラスである。
鍵となる違いは、バイオメカニカルモデルでは制限と力のベクトルの意味において病変の範囲を知っていることが必要であるということである。この方法は、病変の可動性の程度を確立することが必要である。バイオダイナミックアプローチでは、波と一次呼吸の存在が診断を伝達し、治療を処方する。バイオメカニカルコンポーネント(生体機械力学的構成要素)を定義によりバイオダイナミックモデルの一部として統合すべきであるかどうか、またはバイオメカニカルとバイオダイナミックのモデルの統合について話をする方が理に適っているかどうかは明らかにされていない。ジェラスは、バイオダイナミックモデルはバイオメカニカルモデルの全ての側面を組み込んでいると考えている。
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