【RTA】練習にミスは必要不可欠という話
さあ練習するぞ利根川!ドォイツモコォイツモクルッテヤガル!!ミス一回で……1000万……練習……練習……!!
レンシュウ……?
まず、練習とは何でしょうか?
それは常に、理想に近付くための活動でなければなりません。
スポ―ツでもFPSでも、練習とは「100点の動きをするため、あるいはそこに近付くため」に行うものです。
なんとも幸運なことに、RTAでは100点の動きというものをクリアに映像化することができます。
しかしここに罠があります。
RTAでいう理想の動きとはTASではありません。世界記録でもありません。自分が採用しているルートの理論値でもありません。
現実的に通しで出せるノーミスの動きです。
成功率のない攻めた動作、すなわちルートの理論値を理想に据えた所で、100点に到達することはほとんど不可能です。複雑な操作であるほど、理論値を出そうとすると難易度は桁違いに上がってしまいます。
理論値からみた90点か80点、外れ値が出ない限りはノーミスが出せる「攻めすぎずチキりすぎない」ところを敢えて100点に据えるのです。
プレイスキルがある人ほど、このラインを理論値に近付けることができます。
もちろんタイムに影響が出ない部分=攻めも安定もない部分もあります。
そこでの100点はずばり猶予のド真ん中です。10フレームの成功猶予があるのなら5フレーム目あるいは6フレーム目で必ず決まるようにするという事です。
直近の記事でルートをミクロに規定しよう、という旨を書きましたが、100点の動きを明確にするという意味では練習においても大きな意義のある考え方となります。
より理想に近づけるための練習とは
何も考えず同じ場所を繰り返しプレイするだけでも理想に近付くことはできます。他にも人によって違う練習方法があり、そこには大した正解も不正解もありません。しかしできるならば、理想から外れたプレイ、ミスを軸に考えるべきです。
ここからはいわばシンプルに練習の際に習得しておくべき視点やメソッドの話になります。
〇ミスサンプルから可能なミスの分析
ミスをした時、それを直そうと思ったらまず、原因を探ることが必要です。
なぜなぜ分析という考え方があります。問題がなぜ起きたのか原因を探り、またその原因がなぜ起きたのかも探り、そのまた原因を探る……というプロセスを5回繰り返せば諸悪の根源にたどり着けるというものです。
これをしろという訳ではないですが、ミスの原因はつまるところ入力です。どの入力がズレているせいでミスに繋がっているのか、なぜその入力がズレたのか、そういった原因はどう対策できるのか。この思考プロセスはいずれにせよ重要になってきます。
また、基本的にプレイミスというものは複合的な原因で発生しているので、なぜなぜ分析を用いることで、一度に多くの原因を洗い出し対策に繋げることができます。
これは難易度が高く、同じミスが多く起こる部分に適応できる練習法です。
〇意識不足でミスした場所はミス部分だけでなく全体的に意識するべき
本来なら絶対にミスらないような場所でミスをした際、どのように改善しようとしますか?私は今まで、運ゲー負けや意識できていたのにミスしたケースは除外し、「ミスの際に意識できていなかったことを重点的に直す」的な感じでした。
でもそれ、無駄なんじゃないか?
意識できていなかったことを次のランからは意識できて、それから同じミスが起きなかったとしましょう。
他のミスが起きるだけです。
それはなぜか?
ミスパターンなんて無限に存在するからです。
それを網羅するために取れる手法は二つ。
「無限にミスして逐次改善する」
「部分的な練習をしない」
前者は論外として、後者で言っている意味が分かりづらいと思うので解説します。
例えば、四つのボタンを使う操作で、ボタンAの操作を意識できていない事が原因のミスをしたとしましょう。
〇部分的な練習の場合
ボタンAの意識を思い出して練習する。
〇総合的な練習
一連の操作全てを思い出し、全体的に必要な意識の一部分としてボタンAを認識する。
要するにAだけを意識するのでなく、Aを含むすべての操作をちゃんと思い出そうという話です。
50点の動きをしてしまってミスしたとき、ミスの原因部分の50点分だけ埋め合わせても100点にはなりません。たまたま意識できなかった一部分があるなら、他の部分の意識もいつか欠落する可能性が高いです。
ミスった部分を強く意識しよう、というよりミスらないために一連の動作全てを強く意識したほうが、意識不足によるミスは全体的に減ります。
前項とは真逆にも近い話になりますが、これは大したリソースを割くほどでもない部分に適用するべき練習法ですね。
ミスをしたらまずは○○
もしかしたら自分だけなのかもしれませんが、ミスの原因を分析してみるとほとんど全てが動作規定不足、あるいは規定通りの動作が出来ていないことという結論になってしまいます。
動作規定をしていたしそれの意識もできていたけど、入力が数フレームズレてしまってミスったー……みたいなミスはほんの一部です。
なので、ミスが起きたらまず、動作の規定が不十分でなかったか考える、あるいは規定した動作の難易度を見直すことから始めています。基本的にはこれで解決するので、ミスの改善にそこまで時間がかからずに済みます。
上記の原因によるミスが多い訳ではないという人もいると思いますが、その場合でも考え方は同じです。よく起こるミス原因を意識してミスの分析を行うこと、これによって課題が早期に見つかりやすくなります。
お分かりとは思いますが
分析をするとき、プレイしながらだと集中できない人もいると思いますが、そういう場合は手からコントローラーが離れているときに考えておくと楽!
まとめ
・100点の動きに近付くための練習をする!
・ミスを分析する!
・ミスの重要度、原因によってそれぞれの対応を考える!
本記事に書いた考え方を完璧に理解する必要はありません。リセットした本走を骨の髄まで活かそうという意識だけでも、ミスを許容する仏の心を育むことができます。
するとどうなるか?通しきれるランが増えたりミスの不快感によるパフォーマンスの低下が改善できるなど、筋トレ並みのメリットが望めるんです!
これが言いたかった!
以上!
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