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「調査趣味誌」由来記③―本当は使いたかったキーワード

 以下の記事では、今回発行した調査趣味誌『深夜の調べ』の雑誌名を考えていた際にあまり使用したくなかったキーワードを述べたが、逆に雑誌名に使用したかったキーワードもある。

「日曜大工」ということばがあるが、普段は別の仕事をしている人間が休日を使って大工の仕事をやるという意味である。これと似た意味のことばに「日曜歴史家」がある。この「日曜歴史家」は『<子供>の誕生』などで知られているフィリップ・アリエスの自伝『日曜歴史家』(成瀬駒男訳、みすず書房、1985年)という書名から来ている。

 この「日曜歴史家」ということばは、平日は労働に従事しており、調査や研究に集中できるのは休日がメインになっている私の状況とあっており、非常に魅力的であった。そのため、これを応用して「日曜研究」、「日曜研究者」ということばを使用した雑誌名を考えていたが、すぐに先行者があることに気が付いた。以下の記事のように拙noteで度々言及している『旅と趣味』を発行されている串間努さんは『日曜研究家』という雑誌を発行していた。(私は『日記・日曜研究』第1号をもっているので参考までに写真を掲載しておきたい。)同じ雑誌名を使用するわけにはいかないので、この「日曜研究」という雑誌名はあきらめた。ただし、「日曜研究」は今でも私を引き付けるキーワードであり、「調査趣味」の先行者である。

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