見出し画像

田中緑紅が発行した『人魚の家』第3号の書誌情報について

 以下の記事で田中緑紅が発行した雑誌『人魚の家』を紹介したが、今回はこの雑誌の第3号の書誌情報を紹介したい。第2号と同じく国会図書館に所蔵されているものである。

大きさ 約25.2cm×約13.1cm、和綴 ※合本であることから第1号、2号と同じ
印刷:昭和2年4月22日
発行:昭和2年4月25日
編集兼発行人:田中俊次(田中緑紅)
印刷者:藤井敏治
印刷所:鮮明社 京都市御池通柳馬場東
発行所:ちどりや 京都市堺町通三條下ル
頁数:24頁

表紙 人魚 川崎巨泉
口絵 玩具宝船(木版) 小澤一蛙
口絵 古看板集(蝋燭屋、めし屋、簪屋) 杉浦雅楽堂
口絵 大日本神事見立すもり番附
口絵 日本納札協会花山院参拝
口絵 九十九豊勝氏と蒐集の達磨
一蛙さんの宝船―昭和二年度新版― 田中緑紅
「松山の起上り」に関して 和楽栄三郎
古看板集(三) 杉浦丘園
玩具放言 有坂與太郎
玩具の楽み(三)
巨泉随筆(三) 川崎巨泉
諸国名物票蒐集(蒐集百題) 田中緑紅
故淡島寒月翁追悼遺墨展観 人魚子
郷土玩具図書解題(一) 田中緑紅
趣味界聞き書き

宝船を提供している小澤一蛙はカエルの蒐集家として知られており、Kokeshi Wiki様で詳細に紹介されている。九十九豊勝の蒐集したコレクションが紹介されているのも興味深い。神保町のオタ様が以下の記事で紹介されているように、『人魚の家』と同時期に田中が発行していた『信仰と迷信』創刊号(大正15年)に九十九は「安産の神様―九州の巻―」を投稿しているので、九十九と田中の間にはそれなりに交流があったのだろう。

よろしければサポートをよろしくお願いいたします。サポートは、研究や調査を進める際に必要な資料、書籍、論文の購入費用にさせていただきます。