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【お知らせ】調査趣味誌『深夜の調べ』第2号の発行(2025年2月下旬予定)―テーマ:私が文章を読みたい方々の原稿を集めてみました!

2023年に発行して好評を博した調査趣味誌『深夜の調べ』第1ですが、約2年ぶりに第2号を発行します!(第1号に関心のある方は以下から)

今回のテーマは「私が文章を読みたい方々の原稿を集めてみました」になります。私と同じようにウェブで活動されていて「この人の調査したものを文章で読んでみたい」という方々にお声かけさせていただきました。

以下に概要を記載しました。特にこのテーマにした動機は最後の「第二号発行のことば」をご覧になってください。

書影

発行予定

2025年2月下旬

目次

『江流』『江流会報』総目次 惟宗ユキ

解題 雑誌『江流』を追いかけて―大江新太郎と角南隆、ときどきオレの話 惟宗ユキ

付録 『江流』訃報記事による人物経歴 執筆者別索 惟宗ユキ

幻の写真集『日本の力士と相撲』について 石井貴志

戦前東郷堂と永見徳太郎 ―一九三〇年代と趣味写真についての覚え書き 金丸謙一郎

「社会の外にもムラはあるか、ムラの外にも人はいるか。」 黒幕ちゃん

丸山眞男の読書空間と文学 垂直居士

収集家の生活―「箸袋趣味」ということ 秋月俊也

第六〇回箸袋趣味の会全国大会見学記 Takashi Kamikawa

青山一歩人へのファーストステップ―『まる八』雑感 ヲガクズ

『土の香』総目次 補遺 Takashi Kamikawa

愛知県で発行されていた謎の趣味誌『郷味』について Takashi Kamikawa

※他に資料紹介、同人誌紹介などを収録。全240ページ!

価格

1,200円(送料、税込) ※昨今のインフレに抗うべく第1号より値下げしました!

販売方法

以下のオンラインショップ「調査趣味社」で販売します。販売開始まで少々お待ちください。

第二号発行のことば

今回の号のテーマは「私が日頃の調査結果を読みたい方々に文章を依頼してみた」である。どういうことかと言うと、Webを中心に日々調査した内容を発信していらっしゃって、私とある程度共通の関心を持ち、Web上で交流のある方々に寄稿を依頼させていただいた。結果、多くの方々にご快諾いただき、労作を賜り誌面を充実させることができた。ご協力いただいた方々にこの場を借りて御礼を申し上げます。

趣味で何かを調べている方々は多いが、時にはそれらが整理されず、また時にはWeb上で整理されたものが時の流れとともにWebの海の中に沈んでしまう場合もある。このようになってしまうのは非常にもったいない。そのため、紙媒体で調査結果を記録しておくことは、紙媒体が時代遅れになろうが、今後も必要な営みであり続けるだろう。この号はそのための実験的な取り組みでもある。

この号に寄稿いただいた文章はものすごく広い「調査趣味」(あるいは広い意味での「在野研究」)の世界の氷山の一角である。この号を通して「調査趣味」の世界の奥深さが少しでも伝われば幸いである。

二〇二四年七月某日 〆切間際の休日 Takashi Kamikawa

「調査趣味誌」とは?

「趣味は何ですか?」と聞かれた時に私は、「戦前を中心によく分からない人物、団体、雑誌を調べてその成果をウェブで紹介することです。」と答えることがある。常にこのように答えるわけではないが、社交辞令はめんどくさいのでこのように答える時もある。その際のリアクションとしてよくあるのは「変わっていますね。」というものだ。そこで話が終わる場合と続く場合があるが、次の質問でよくあるのが、「何を調べられているのですか?」や「なぜ調べることが好きなのですか?」というものだ。前者の質問に対しては理解されるか不明だが、今回私が投稿したようなことを話し、後者の質問に対しては「おもしろいからです!」と素直に答えることにしている。そうすると「やっぱり変わっていますね。」と言われる。

このような趣味嗜好が変わっているか否かは個人の判断に任せるが、あることが気になるから調べてそれを記録することやそれを好きでやるということは差はあれども、多くの人びとが行っている営みに思われる。そして、その営みはしばしば深くなることもあるだろう。この営みや態度を戦前に発行されていた趣味誌が「研究的之趣味雑誌」、「趣味の研究的総合誌」、「純研究趣味誌」などと名乗っていたように、「調査趣味」や「調査研究趣味」と呼べないだろうか。また、そのおもしろさを多くの方々に伝えられないだろうか。

そして調べたことをある程度まとめて発表する媒体はウェブの影響で発表方法の選択肢が多様化した現在でも必要であろう。私も普段はnoteに調べたことを投稿しているが、やはりある程度まとめて発表する場が欲しいなあと思い、今回雑誌を発行することにした。このような調べたことをそれなりの文量で記録しておく場は少しでもあった方がよいだろう。

「調査趣味」や「調査研究趣味」という呼び方がふさわしいかどうか、支持されるかどうかは不明であるが、今回発行するこの雑誌が私と同じようなよく分からないことを調べることが好きな方々の手元に届き、少しでも共感を得られれば幸いである。

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Theopotamos (Kamikawa)
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