田中緑紅が発行した『人魚の家』第2号の書誌情報について
以下の記事で紹介した京都の田中緑紅が発行した『人魚の家』だが、先日国会図書館に行った際に第2号の目次と内容を閲覧する機会があったので、書誌情報と目次を紹介しておきたい。なお、国会図書館蔵の『人魚の家』はこの雑誌の前に発行されていた『鳩笛』と合本になっている。『鳩笛』については、神保町のオタさんが第6号の目次を紹介されている。『鳩笛』は揃いで架蔵しているが、私のnoteでは紹介していなかった。
大きさ 約25.2cm×約13.1cm、和綴 ※合本であることから第1号と同じ
印刷:大正15年12月22日
発行:大正15年12月25日
編集兼発行人:田中俊次(田中緑紅)
印刷者:藤井敏治
印刷所:鮮明社 京都市御池通柳馬場東
発行所:ちどりや 京都市堺町通三條下ル
頁数:24頁
表紙 人魚 川崎巨泉
口絵 最近の御祝儀袋 おもちゃづくし 草花づくし
口絵 古看板集(針屋) 杉浦雅楽堂
九州土俗玩具表 田中緑紅
神明千木筥小論 有坂與太郎
小絵馬の蒐集(蒐集百題) 田中緑紅
古看板集(二) 杉浦丘園
巨泉随筆(二) 川崎巨泉
組絵に付て 田中緑紅
玩具の楽み(二)
おもちゃ雑話(一) 田中緑紅
近頃の祝儀袋(上) 田中緑紅
趣味小言 砂山岳紅
趣味の集 人魚洞(川崎巨泉)
趣味界
編集漫筆
「玩具の楽しみ(二)」は各地域の蒐集家の紹介になっている。砂山岳紅は斎藤昌三『三十六人の好色家:性研究家列伝』(創芸社、1956年)(国会図書館デジコレの図書館・個人配信で閲覧可能)にも紹介されている性に関する民俗の蒐集家だが、この号が初投稿である。興味深い文章がいくつかあるので、今後個別で文章を紹介していきたい。
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