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西田幾多郎を訪問する女性記者?・吉村せい子
平山亜佐子さん『明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記』(左右社)が2023年6月に発売する予定だ。出版社のWebページによれば、新聞が発行されるようになった初期に活躍した女性記者(婦人記者)に迫った本であり、出版されるのが楽しみだ。
私も謎の男・平澤哲雄と結婚した吉村せい子という明治・大正時代の女性記者(?)を調べているが、吉村は以下の記事で紹介されているようにロマン・ロラン、南方熊楠など様々な著名人と交流があったことが分かっている。平澤も著名人の日記、書簡などに登場することがあるが、吉村も同様だ。平澤は西田幾多郎のもとを訪問したり、平澤の『直現藝術論』(下出書店、1922年)に「序」を寄せたり西田と交流があったが、吉村も西田のもとを訪れていたことを西田の日記から発見した。以下に引用してみたい。
昭和七年五月七日(土) 木村道子来訪。吉村勢子来る。 『西田幾多郎全集』第17巻(日記)(岩波書店、1966年)
以下の記事で紹介したように、平澤は大正14年(1925年)に亡くなっているが、平澤没後に吉村は西田のもとを訪問している。どのような用件で吉村は訪問したのだろうか。
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