13枚目の全13曲 その5
2023年4月8日に、浅岡雄也さんの13枚目アルバム「世界の果てで逢いましょう」が発売された。こう来たかぁ!と思う曲が満載のこの1枚の感想を書こう、その5。
(2023.9.21確認)
歌詞は歌詞カードから引用する。
6曲目 アナタイナイ世界
「漂うだけ」「フワフワ」が歌詞にあるせいなのか、ゆらゆらしている感じの曲。夢と現を行ったり来たりしてるような。
「アナタ」は、目の前からいなくなった人の事だと思うが、既にこの世にいない人、とも取れる。
「死」が出てくるけど全く湿っぽくなく、むしろカラッと乾いてかわいく歌ってくれちゃってる。
人間界に何が起ころうとも、自然界は絶対に止まらない。当然と言えば当然だけど、歌詞でも止まらずにサラっと流れて行く。引っ掛からずに聞かせちゃうんだよな。
結構後奏が長いなと思ったら、6月4日の「アルバムを語る会」で真相が明かされた。
セキタさんのベース、やっさんのドラムのバトルを収録したので長くなったとの事。そこに絡むイマジュンさんのキーボードもなかなかです。
7曲目 ソラシド令和の歌
別頁で語ってます。
8曲目 誰の為に愛を知る
13曲中で最も歌い方が激しく変化しているのではないか。
特に後半の歌い方に悲壮感が溢れている。今までにない浅岡さんの歌い方のため、聞いて戸惑った。そう来ますか…。
しかしその前に!
タイトルが!
何故、「誰(た)が為に愛を知る」ではないのか。その方が「誰がために鐘は鳴る」風でカッコイイのに!
語呂もいいし!
意味は同じだし!
古風な表現好きとしてはここはちょっと見過ごせない。
曲名と歌詞の表記が多少違っていても、格好良ければ良いじゃないか!と、乱暴にも思ってしまうけど。
ルビを振らないと「だれがため」と読まれてしまうから、かな。
でもなぁ、カッコ良さが数%減な気がする(当方比)。
ここであのマンガの台詞を思い出した。
浅岡さんの歌詞の言葉は優しく問いかけていて、冨岡義勇の台詞の言葉は強く厳しくて正反対だけど、言いたい事が同じだから思い出したんだろうな。
主体性は己で持て。
歌詞は優しいけど、歌い方は優しくない。
泣き叫んでいるような歌声で問いかけてくる。