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レゴってどう組み立てる?【バーの使い道編】

前回記事では、数あるレゴの接続方法のうち「スタッズとチューブをつなぐ」方法について、テクニックや注意点をとりあげました。

2回目の今回は、レゴの接続方法の中で「バー/バーハンドル」に着目します。様々な接続方法を振り返ることで、ご自身の作品づくりに取り入れられるテクニックが見つかるかもしれません。


1. スタッズ穴にバーを挿す

アタマに「LEGO」の刻印がある通常のスタッズとは別に、スタッズの内側が落ちくぼんでいて穴のようになっているものを、オープンスタッズ(スタッズ穴)といいます。

穴の空いたオープンスタッズ(奥)と普通のスタッズ(手前)

オープンスタッズには穴が完全に開いている(貫通している)ものもあれば、底が塞がっているただの窪みのものもあります。これらはバーやバーハンドルがちょうど挿さる大きさになっています。底が塞がっているものはバーは貫通しないので「ゆるい接続」、貫通しているものは「強固な接続」として、挿すことができます。

スタッズ穴にバーやバーハンドルを指した様子

特に「貫通した穴」の場合、バーを単に差し込むだけでなく、そのあと穴を軸に回転させることができるので、ロボットの関節やギミック(仕掛け)など、動きを付けるときにも使うことができます。

関節の例。赤色と黄色が、それぞれ「スタッズ穴+バー」の組み合わせになっている。
向かって奥の部位は、赤いパーツを軸として、回転させることができる。

ミニフィグのアイテム類や細かなデコレーション系のパーツも、持ち手が「バー」の太さでできていることが多いため、建物の装飾に用いることができます。

ミニフィグパーツの収納(左)とお城の尖塔の屋根(右)共に黄色部分が「スタッズ穴とバー」
作品にディテールを加えるときにこうした小物が重宝する。

「スタッズ穴+バー」の組み合わせにおいて、注意すべきはバーを通す穴の数です。複数の穴に同時にバーを通してしまうと、その分ブロックの間に摩擦が生じて、抜けにくくなってしまうので、分解するのが大変になります。摩擦力を考慮に入れて、バーを差し込む箇所を限定しましょう

複数の3面スタッズブロック(黄色)にバー(赤色)を差し込んだ様子。
この状態で、素手でバーを抜くことは難しい。

2. クリップにバーをかませる

前項のスタッズ穴と同様に、「クリップ」にもバーやバーハンドルをはめ込むことができます。クリップは脱着ができるのが特徴で、制作した作品で遊ぶときに着けたり外したりする場合や、制作過程で別々に作ったカタマリをあとから一つに接続する場合などに使用します。

ミニフィグの小道具を脱着して遊ぶために、クリップを使用した例。
ちなみにミニフィグの手も、クリップと同じ形・大きさである。

また前項の「スタッズ穴とバー」で紹介した通り、バーを使用した組み立ては回転させる事ができるので、「クリップとバー」はヒンジ(蝶番)としても使用することができます。トビラの開閉や、建物の壁を開け閉めして中の様子を見せたいときなどに使われます。

ハリーポッターの「教科書シリーズ」では、クリップ+バーの組み合わせで、
本の表紙の開閉を表現している。本を開くと中から魔法教室が現れる。
(画像は、ホグワーツの教科書 占い学(76396)より)

クリップ+バーはまた、本来接続されていない部分どうしをまとめ上げ、あたかも一つのカタマリかのように表現する場合にも有用です。

例えば下図に紹介するArchitectureシリーズの「ラスベガス」では、ブロックの接続方向を「横積み+縦積み…」と交互に変えた4つの個別のカタマリを作っておき、それらをクリップとバーの接続でまとめる事により表面からは1つの建物であるかのように見せています。

方向の異なる積み上げ方をした5つのカタマリを、バーに接続することで一体化させている。
(画像はラスベガス(21038)より)

クリップ系のパーツは、クリップの開いている向きがタテ・ヨコ・上と様々あるので、バーと組み合わせれば上記の作例のように異なるカタマリを自由に組み合わせることができます。なお、向きの違うクリップを組み合わせるときの注意点は別の記事で詳しく取り上げています。

3. テクニックピンに、バーを挿す

テクニック系の「ピン」にも、中央に穴が空いているので、バーを挿すことができます。テクニックピンは、「テクニック・ブリック同士」や「テクニック・ブリックとプレート」の接続に使われることが多いので、このこの接続方法はあまり知られていないかもしれません。

テクニックピン(上のパーツ)とバー系(下のパーツ)の接続例

テクニック系のパーツと接続したいときはもちろん、バー自体は細身なので、装飾の用途で少し太さを加えたいときにも、この接続方法を使う事ができます。

テクニックピンとバーの接続例。
左の用法ではバーの延長+装飾的な目的で、右の用法ではテクニックパーツとの接続に、
それぞれ用いられている。(画像はモスアイズリーカンティーナ(75290)より)

さらに、バーとテクニックピンの組み合わせは、テクニック系パーツどうしのカタマリに強度をだしたいときに構造芯として使うこともできます。


構造強化の例。ベルリンTV塔の柱をつくるために、円筒形のパーツをテクニックピンで繋いだ後、
さらにバーを差し込む事によって接続と強度を持たせている
(Architectureシリーズ・ベルリン(21027)より)

この様に、テクニックピンにもバーが接続すると、バー単体ではできなかった表現も取り入れる事ができます。

バーの使いどころ - まとめ

バーは単にパーツ同士を接続するだけでなく、回転軸として用いたり、強度を高める効果があることを取り上げました。

今回のバーの使い方を振り返ってみて、みなさんも新しい接続方法や変形ワザに、チャレンジできるかもしれません。また、他にも「バーを使った」ワザをご存知の方は、ぜひコメント欄で教えてください

【余談】
私は日頃、実際のブロックを使って制作作業に入る前に、あらかじめBricklink StudioでCGのレゴモデルを下書きとして作ることが多いです。しかしながら、そうした制作方法だと、どうしても「パーツを脱着させて組み替える」「回転させてポーズを変える」など、実際のレゴを想定した、かたちを変える遊び方を忘れがちです。
バーを活用した動的な動かし方や遊び方について、自分でもチェックできたらよい、と考え今回の記事を書きました。

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