育休中における運動
習慣を利用する
今日もご覧いただきありがとうございます。
わたしは現在、育休中につき、育児をはじめ、家事全般を妻と共有して事にあたりながら、その育休をひとつのサバティカルタイムとして捉え、隙間時間をwellnessや習慣形成のための行動デザインの学びに使っている。
それを育休明けに日常の実践レベルに落とし込んでいきたいのである。
そして、自分の学びや実践を他の人と共有していくことで、インプットとアウトプットのいい循環が生まれるのではないかと期待する。
本日は運動について考えていきたい。
育休中はどうしても、活動範囲が狭くなり、意識して動かないと容易に運動不足に陥ってしまう。
かといって、安易にジムに通っても、育児や家事との両立が取れずに、挫折するのは目に見えている。
始めはモチベーションの力でなんとかなるものの、すぐモチベーションの火は衰え、ジムにお金だけ納金するパターンに陥る。
そこで日常生活動作の中で効率的に筋トレを取り入れていきたいと考える。
新しい習慣を形成するコツとして、すでに習慣づいているものにくっつけるようにすると、根付きやすいとされている。
2010年にミズーリ大学が行った調査によれば、狩猟採集民が狩りなどを行う場面では、次の5種目に近い動きをすることがわかっているという。
・スクワット
・プッシュアップ
・ダンベルロウ
・リバースランジ
・オーバーヘッドプレス
よほどのガチ勢のトレーニーを目指すでなければ、この5種目を上手く生活のすでに習慣化された行動の中に取り入れることで効率的に狩猟採集民のような引き締まった、日常生活にフィットしたスタイルが手に入るはずである。
このうちのスクワット、プッシュアップ、リバースランジは子供との触れ合いの中で実践できることを発見した。
上の子供が保育園に行く前の朝と夕に抱っこやおんぶをせがまれた時はチャンス到来である。
すかさずに10〜20回を1セットとして、こなすようにしている。
現在、上の子は体重15kgくらいあるから、程よい負荷がかかる。
これで2セット、もしくは3セットはこなすことを目標にしている。
あとは、下の子をあやしている時にも実践可能であるので、そういう時はチャンスとみて、すかさずにこなすことにしている。
特に夕食後はむしろこちらから子供たちにせがむくらいである。
夕食後のインスリン分泌を抑え、血糖値の変動を緩やかにするには、食後の軽い運動がいいと研究でも示されているそうなので、是非狙っていきたいタイミングである。
あとは、スクワットに関しては、歯ブラシの時間やドライヤーをかけている時間にも、もともとの習慣の上に被せるようにこなすようにしている。
ダンベルロウとオーバーヘッドプレスに関しては、ダンベルを使う必要があるのと、体勢的に子供を使うにはリスクを伴うので、これに関しては夕食後にお風呂に入る前とか、軽いランニング前後にこなすようにしている。
日常生活動作の中で、ダンベルを使わずにこの2種目を行えないか思案中である。
運動はどれくらいやればいいの?
WHOのガイドラインによると、
週150分以上の緩めの有酸素運動、もしくは週75分以上の激しい有酸素運動とそれに加えて、主要な筋肉をカバーする筋力トレーニングを週2回以上行うことが推奨されている。
それにより、様々な疾患の原因となる生活習慣病を予防したり、メンタルを整えたりするのには効果的とされている。
これを週間のノルマとして、習慣づけることが出来れば、フィジカル、メンタルともに整うわけである。
はじまりはフィジカルの不調から、そこから派生してメンタルの不調を招くということが往々にしてみられる。
フィジカルの病の大半は、そもそも生活習慣病に起因している。
遺伝的な要因も少なからず関係しているが、ベースとなるのは、食事や睡眠や運動といった日々の生活習慣の善し悪しが発病に大いに関わっていると思われる。
上記のノルマをこなし、よく寝て、よく食べればおのずと健康は整うはず。
もともと、自然にこなせていたはずのことがいつからか困難になっているのが現代であるから、それ相応の戦略が必要となってくる。
NEATを意識する
2015年にマドリード工科大学が行った実験によれば、NEATを増やすだけでも、なんと週3のジム通いと同じだけの運動量になるという。
NEATは日常生活で消費されるカロリーの合計を意味する。
Non-Exercise Activities Thermogenesisの頭文字をとって、NEAT。
日本語では「非運動性熱産生」と呼ばれる。
ある実験では、このNEATがやりようによっては、ジム通いと同等レベルに匹敵するということを知らされた群と何も知らされていない群とでは、ダイエット効果に明らかな差の効果が現れたそうなのである。
まとめとして、
育休中でも、上記5種目の筋トレを上手く日常生活動作+αで行えば、狩猟採集民が狩りをするのに必要とされる動作レベルと同等となる。
そして、週150分以上の軽い有酸素運動に関しては、子供と外で遊ぶことと散歩程度の軽いウォーキングやジョギングで実践可能となる。
そして、日常生活の家事、育児のひとつひとつの動きをNEATとして意識することで、よりカラダに運動として負荷を与えることができるのである。
思い込みの力もなかなかに侮れないのである。
自宅の階段を登る動作にしても、それが運動と思うか、何も思わずにいつもの変わり映えしない単なる日常生活動作と捉えるかで、結果が大きく変わってくる。
床拭きにしても、ルンバやブラーバなどの掃除ロボは確かにタイパに優れているとはいえ、これを雑巾で自分のカラダを使って中腰でサッサッサっと拭くようにすれば、かなりのNEATをゲットできるのである。
この貴重なNEATポイントを見逃しておいて、ジムに行くのでは、何か本末転倒のような気がするのである。
もう少し、自分の身体感覚を狩猟採集民だったらどうするかなという視点でもって、取り戻していきたいものである。