意外と好パフォーマンス連発のグラミー賞総括と最新全米チャート
どうも。
今日は全米チャートはとっとと片付けます。
SINGLES
1(-)What's Next/Drake
2(-)Wants And Needs/Drake feat Lil Baby
3(-)Lemon Pepper Freestyle/Drake feat Rick Ross
4(-)Leave The Door Open/Silk Sonic
5(1)Driver's License/Olivia Rodrigo
6(2)Up/Cardi B
7(6)Save Your Tears/The Weeknd
8(3)Blinding Lights/The Weeknd
9(4)34+35/Ariana Grande
10(7)Mood/24k Gold
すでにイギリスのとこでもそうだったように、ドレイクの新作EPから3曲がランクイン。しかも3位まで独占。4位にブルーノ・マーズとアンダーソン・パクのシルク・ソニックが入ってきています。オリヴィアの連続1位は8週で止まりました。
ALBUMS
1(1)Dangerous Double Album/Morgan Wallen
2(3)Shoot For The Stars AIm For The Moon/Pop Smoke
3(4)Shiesty Season/Pooh Shiesty
4(163)Afterhours/The Weeknd
5(5)The Voice/Lil Durk
6(8)Future Nostalgia/Dua Lipa
7(7)My Baby/Lil Baby
8(6)Positions/Ariana Grande
9(-)Niratias/Chevelle
10(9)What You See Is What You Get/Luke Combs
アルバムは、まだモーガン・ウォレンが1位。
ウィーケンドは先週、チャートの集計がおかしかったですね。なんで、「Afterhours」が今のタイミングで100位圏外に落ちるのか謎でしたが、1週で復活って、絶対コンピューターの処理ミスですよね(笑)。
あと、この国は本当にニュー・メタル趣味の名残がありまして、シェヴェルなんてアメリカ以外のどこの国も売れてないのにトップ10ですよ。それでキングス・オブ・レオンが11位って・・・。猛烈に頭にきます(笑)。それでア・デイ・トゥ・リメンバーが15位でKOLに迫ってたわけですからね。
では、日本時間の月曜に終わったばかりのグラミーの話題にいきましょうか。
今回、はっきり言って先行プロセスはボロボロで、ウィーケンドをスーパーボウルを優先したから落としたというのは永遠の汚点になるとは思います。あと、コロナの影響でフルの状況でアワードできないのもつらいとこだったと思います。この2点で視聴率的によくなるわけがありません。
ただ、今年に関しては、ことパフォーマンスに関しては久々にすごくいいとしだったように思います。だって、思い出すだけで
8つも良いと思ったパフォーマンスがあったから!
ちょっとそれを紹介していきましょう。
ベストはこれですね。僕、この人知らなかったんですけど、カントリーでデビューしてる黒人の女性シンガー、ミッキー・ガイトン。もう、歌が圧倒的でしたね。声の伸びも、力強さも、押し引きのコントロール、どれをとっても引き込まれました。たぶん、グラミーを主催するレコーディング・アカデミーが利権持っている人なんだろうなとは思ったんですけど、この歌の前にはそんなこと関係なくただ絶賛でしたね。しかも歌ってる内容が、それこそ人種差別が多いカントリーの世界で肌の色を超えた平等を訴えたものになっていて、そうしたところでも今後注目の人だと思いましたね。
あと歌でいえばこの人も素晴らしかった!ブリタニー・ハワード。追悼コーナーでの、60sのマージー・ビートの名バンド、ジェリー&ザ・ペースメイカーズの「You'll Never Walk Alone」のカバー。ソウルとロックのクロスオーバーで知られる彼女の伴奏をピアノで務めたのがコールドプレイのクリス・マーティン。こういう、必然性のある組み合わせの共演はぜひやってほしいですね。
あと、同じく追悼コーナーでリトル・リチャードをカバーしたブルーノ・マーズ。もともとロック歌わせても上手い人ですけど、こういうパワフルなシャウトで押し切る曲での彼は本当にかっこいい。シルク・ソニックでのパートナー、アンダーソン・パクもドラムで好サポートでした。
あと、ラッパーでも収穫ありましたね。リル・ベイビーのこの曲「The Bigger Picture」はBLMをテーマにして急遽発表したことで話題を呼んだ曲で、この演出でも警察への批判と抗議運動を再現してましたけど、僕はその内容もさることながら、彼本人のブレス・テクニックに息を呑みましたね。「えっ、そのロングフレーズ、いつ終わるんだよ!」って、ちょっとびっくりしましたね。しかも、舌の回りが速いのになめらかで正確。生で聞いてここまでテクニック感じさせるラッパーも、このレベルで上手いと思ったのケンドリックくらいだからすごいなと素直に思いました。名前がリルだのベイビーだの、他のアーティストと混同しやすいからこんがらがってたんですけど、彼のアルバムを評価する人が少なくなかった理由がこれ見てわかりました。今後注目していきたいです。
あと、メガン・ザ・スタリオンもやっぱりかっこいい!生でラップやらせて今一番かっこいい女性MCですね。しかも流行りのフレージングとかテクニックとか全然使わない、昔ながらの正統派スタイルの頑固一徹な一本気なラップなのがいいじゃないですか。今時の野郎でも、こういう潔いラップ、少なくなってますからね。あと、彼女、上背もあってガタイもいいから、その点でも迫力あるんですよね。
このパフォーマンスの後のカーディBとの「WAP」は完全リップ・シンクで正直「ただのアトラクション」にすぎず、一部での熱狂的な絶賛は僕は賛同しかねるんですけどね。カーディ、コントロヴァーシャルな挑発の才能はすごく買うんですけど、生パフォーマンスにすごく消極的なところは前からひっかかるし、どこかで勝負かけないと「ギミック・ラッパー」としてのレッテル貼られかねないから心配なとこではあるんですけどね。
テイラーのこの3曲メドレーもよかったですね。「Folklore」「Evermore」の2枚でアーティストとして完全に脱皮した姿を改めてアピールできていたと思います。しかもパフーマンスで真横につけてたのがプロデューサーの2人、ザ・ナショナルのアーロン・デスナー、そしてジャック・アントノフという、極めてミュージシャンシップ優先の2人というのがすごくうれしいじゃないですか。彼女には本当にこういう形での成長を望んでいたからうれしいですよ。
序盤の登場であんまり目立たなかったんですけど、HAIMのステージもかっこよかった。レコーディングの音がすごくクールな人たちですけど、生のパフォーマンスでは骨太で熱いところを見せることのできる正真正銘のロックバンド。まだまだ評価されるべきだと思います。
彼女たちはテイラーとの友情でも知られる人たちですけど
テイラーの最優秀アルバムの受賞を、こうして心から喜んでいましたね。
そして、最後は、やっぱりこの人たちでしょう!
BTSですね。これ、残念ながら途中で編集されちゃってますけど、音声聞いてすぐにわかるとおり、ガチで生歌です。彼ら、受賞に絡む展開はなかったんですけど、それでも視聴者的に出番を待たれ、いざ出てきたら、しっかり生パフォーマンスでこたえることができる。彼らくらい激しく踊るパフォーマンスならリップシンクがむしろ普通になってるところがあるんですけど、そこをちゃんと生で、高いクオリティで歌って聞かせるんだから大したものです。
・・・という風に、終わってみたら案外見どころは多いグラミーのパフォーマンスでしたよ。
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