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オスカー2020前哨戦序盤 圧倒的に強い”4強”。役者部門は伏兵ノミネートに期待

どうも。

前にも行ったように、年間ベスト・アルバムに入る前に、まずはオスカー関係から。12月に入って、3日からナショナル・ボード・オブ・レヴューを皮切りに、オスカーの前哨戦が本格的にはじまりました。今の所、大きなところではニューヨーク映画批評家協会賞などの結果も出ていますが、今の所、リードしているのは

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もう、何見ても、この4本の独占です!

いやあ、もう、この4つ以外、選択肢がなくなっている状態ですね。「アイリッシュマン」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」「パラサイト」、そして「マリッジ・ストーリー」

中でもリードしているのは「アイリッシュマン」ですね。ナショナル・ボード・オブ・レヴュー、ニューヨーク映画批評家協会賞と、大きな前哨戦で2つ作品賞を受賞しましたからね。

続いて、「パラサイト」がニューヨーク・オンライン映画批評家協会賞とアトランタ映画協会賞というので2つ作品賞受賞してます。

「マリッジ・ストーリー」がゴッサム・アワーズで作品賞受賞しているほか、助演女優賞でローラ・ダーンがほぼ独占。主演男優でもアダム・ドライヴァーがかなり健闘しています。

「ワンハリ」はまだ作品賞はないんですが、脚本賞と助演男優賞でブラッド・ピットが強いですね。あと、どのアワードでも、ノミネート数でトップになることが続いています。

この4本はですね、諸々の映画祭の「作品賞」のノミネートの4つを独占しています。それだけじゃありません。役者部門のノミネートまで独占しています。そして、それだけじゃありません。役者部門もほぼ独占です。たとえば、「アイリッシュマン」だと主演男優でロバート・デ・ニーロで助演がアル・パチーノとジョー・ペシ、「マリッジ・ストーリー」だと主演男優アダム・ドライヴァー、主演女優スカーレット・ヨハンソン、助演女優ローラ・ダーン、「ワンハリ」だと主演男優レオナルド・ディカプリオと助演男優ブラッド・ピットは、もうどこでも見ますからね。

さらに言うと、この4本、オスカー前哨戦アワードだけでなく、映画媒体の年間ベストも独占してるんですよ。

この上のMetacriticの媒体の年間ベストのスコア見てもらえるとわかるんですけど、ここでも1位「ワンハリ」、2位「パラサイト」、3位「アイリッシュマン」、4位「マリッジ」で、その差がほとんどない。対象的に5位以下との差は非常に大きい。さすがにこうなってしまっては、もう、この4作を脅かす存在はちょっと出てきにくいですね。

まあ、でも、しょうがないですよね。これ、前にも言いましたけど、

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タランティーノとスコセッシという、映画マニアに絶大なるリスペクトを集めている2人の歴史的巨匠が、キャリアの中でも屈指の出来の作品を出してきた。そんなことになったら、さすがに話がこの2作に関心が行きやすいじゃないですか。よほど話題を集めない限り、この牙城を崩すのは容易ではないと思います。

オスカーは2010年代はだいたい9作のノミネートなんですが、今年は残り5本がまだ見えないですね。今のところ、サム・メンデス監督の戦争映画「1917」、「レディバード」のオスカー・ノミネートで一躍注目されたインディ・クイーン、グレタ・ガーウィグのリメイク新作「若草物語」、トロント映画祭のウィナーでタイカ・ワイティティ監督のヒトラー役で話題の「Jojoラビット」。この3本が第2グループですね。

さらに、中国の家族映画の「The Farewell」、最近ヒット中の「フォードVSフェラーリ」、、先週アメリカで公開されたばかりの痛快ミステリーの「ナイヴス・アウト」、そして「ジョーカー」ですね。この4本が第3グループの印象です。この中から、何が残っていくか。あるいは、ここまで、特定の映画だけが強力だと、残りのノミネート争いは混沌としますね。

僕としては、今年は、作品賞もそうなんですけど、

演技部門、気になります!

なぜか。それは今年

かなり、思わぬ伏兵のノミネートの可能性が高いから。

その、最たるものが、この人ですよ。

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アダム・サンドラー(笑)!

アダム・サンドラーって言ったら、ラジー賞にノミネートされること10回の、「ひどい役者といえばアダム・サンドラー」ってくらいの人ですよ。彼の主演コメディ作、アメリカン・コメディ大好きの僕でさえ、ツラいですもん。なんと、うちのワイフが彼のファンで、主演作、大概見てるんですけど、彼女でさえ、「つらいのを我慢して見るのがいいんだ」って言いますからね。この人、たまにポール・トーマス・アンダーソンの「パンチ・ドランク・ラヴ」みたいなあたりがあるのと、90sにたまに良い主演コメディがあったりはするんですけど、「オスカーで」ってとで考えられる人ではなかったですからね。

それが今回、「Uncut Gems」という映画がものすごく好評で、なんとインディ寄りの映画祭であればあるほどウケがいいんですよ!ナショナル・ボード・オブ・レヴューでは主演男優賞、さらには、ニューヨーク映画批評家協会賞では、これの監督が監督賞受賞もして。「もしかしたら、本当にノミネート、あるんじゃないか」と言われ始めています。

それから

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前にレヴューもしましたネットフリックスの「ルディ・レイ・ムーア」。これでエディ・マーフィーがものすごく久しぶりに良い演技をしてると書きましたが、エディが主演男優賞のノミネートの可能性があるのに加えて、なんと助演で、ウェズリー・スナイプスのノミネートの可能性があります!ごめんなさい。僕、出てることに気がついてなかったです。それくらい、90sの主演俳優だった時代と、風貌が激変していて。ドラッグで体壊して、表舞台から姿消して20年近く経ってたと思うんですけど、これももしノミネートが実現したら衝撃ですけどね。

それから

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主演女優賞でレネー・ゼルウィガーが受賞の最有力として見られているのもかなりの話題です。彼女も2000年代の半ばくらいからパッとしなくて、2010sは自身最大の当たり役の「ブリジット・ジョーンズ」の第3弾以外に話題なくて、たまになったかと思うと整形疑惑くらいのものだったんですけど、晩年のジュディ・ガーランドを演じた「Judy」で、今、受賞最右翼なんっですよね。もうすでに、受賞しはじめています。これも受賞まで行けば、かなり話題になりそうです。

そして

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ジェニファー・ロペスも助演女優賞でのノミネートが有力視されています!彼女もラジーを賑わす女優だし、最近では出演作も減ってた印象があったんですけど、今回、「Hustlers」という、リーマン・ショックの影響で金持ちの顧客が減って大打撃を受けた性風俗産業のかつてのリーダー格が、生活を支えていくためにかつての顧客を騙して詐欺をする姿を演じて、これが「はまり役」と大好評です。僕も、この映画、見たばかりなんですけど、これ、今年の隠れた傑作ですよ!なんかこれも「パラサイト」「ジョーカー」みたいな、「経済破綻した世の中での、”持てる層”へのアンチ」みたいな感覚と似たものがあるんですけど、これ監督したロレーン・スキャファリアっていう、まだ40歳そこそこの女性監督、かなり才能あると思います。作品としてすごくオススメだし、作品賞にノミネート、しないかなと思って期待していたりします。

オスカーの前哨戦は、日曜にブロードキャスト・クリティック・チョイス・アワーズ、そして月曜には速報でお伝えします、ゴールデン・グローブのノミネートと、だんだん賑やかになっていきます。


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