「吸わない!」と思うから禁煙できない
「シロクマのリバウンド効果」
ってお聞きになれたことありますか?
シロクマについては決して考えないように
といわれると、逆に
シロクマのことが頭に浮かんで、
考えずにはいられなくなるというものです。
人は何かを考えないようにしようとすると、
かえってそれを考えてしまうというロジック。
行動を変えたいと思うなら、
「やめたいこと」を考えるのではなく、
「やりたいこと」を考えてみてください。
禁煙しようと思うなら、
「タバコを吸わないようにする」ではダメ。
タバコを吸いたくなったら、
「ガムを噛む」といった感じで
「具体的な行動」を目標にする。
これは「if-thenプランニング」という心理効果で、
もし(if)~しそうになったら、(then)~する
という方程式。
「ガムを噛む」という具体的な行動が、
「タバコを吸いたい」ことを防ぐ代替行動になるわけですね。
衝動的な行動に対して、
「やらないように、やらないように」
と意識すればするほど、
やりたくないことから意識が離れず、
逆に衝動が「強化」されてしまう
という皮肉な成り行き。
シロクマのリバウンド効果を知っていれば、
もしくは人間の意思力の弱さを知っていれば
禁煙やダイエットは
もう少しハードルが低くなるかもしれません。
■「先送り」
というクセはやっかいです。
仕事でも宿題でも、
家事とかでもそうですが、
少なくない人は、
何か課題(ToDo)を抱えると
「一旦置いておこう」
という思考が先立ちます。
そして次々にあらわれる「やるべきこと」を
次々に先送りして脳内OSに蓄積してしまうと、
大事なときに質の高い決断、判断
ができなくなります。
人の認知能力には限りがあり、
節約するか増やすか、
その努力をせずに垂れ流していると、
朝に満タンだったパワーは
お昼ごろには空っぽになってしまう。
「パワーメーター」というのでしょうか?
戦闘モノのゲームなんかによくある
残りどれくらいダメージを受けると死んでしまう
ことが可視化されたやつ。
ドラクエだと
ヒットポイントと称されるエネルギーの上下は、
同様の理屈で
認知能力にもあてはまります。
脳を酷使すれば、
能力はあっという間に下がり、
節約したり、回復させたりすることで、
大事な場面で活かすこともできます。
ですが「先送り」することで
「やるべきこと」が脳内を占拠している状態は、
何もしていないのに
能力メーターの数値を徐々に浪費しているのと同じ。
「あれやらないとな~」
なんてのん気に考えているあいだにも、
貴重な資源が消費されているということです。
■「先送り」も「シロクマ」と同じ。
「先送りしないように」
と考えれば考えるほどに、
「先送りの習性」という悪癖
がクローズアップされて、
思考と身体が硬直して
動けなくなってしまう。
「先送りしないように」
と唱えれば唱えるほど、
ますます動けなくなってしまいます。
この習性から脱け出すためには
「先送り」ではなく「前倒し」
という言葉に置き換えるといいでしょう。
もし(if)課題が目の前にあらわれたら、
(then)前倒しする。
if-thenプランニングを活用し、
「先送り」を防ぐ代替行動として、
「前倒し」という具体的な行動を意識する。
すると驚くほどフットワークが軽くなって、
重たく感じていたことにも
簡単にとり組めるようになるはずです。
「そんなアホな…」と思うなかれ。
大事な試合を迎えたアスリートや、
プレゼンを控えたビジネスパーソンが
「緊張しないように」
と心で復唱すればするほど、
緊張という名のシロクマが顔を出し、
緊張感が余計に強化されてしまいますが、
「自分はいま燃えている!パワーがみなぎっている!緊張しているということは、自分の間隔がいま研ぎ澄まされて、全身にエネルギーが送られているということ」
と考えられればどうでしょうか。
「緊張しない」ではなく
「充電完了、準備OK」と意識する(行動する)
言葉によって
フォーカスする場所を変えてしまう。
不安を感じているということは、ほかの人よりしっかりと準備しているということ、だからいい結果が得られる
という思考が強化されるのです。
■今月は28日で終わり。
ほかの月より2日、3日も少ない。
月初に予定していた
「やるべきこと」の進捗はいかがでしょうか?
先送りして脳内に余白がなって
焦ってしまう人も少なくありません。
そんなときはまず、
「前倒し」に焦点をあてて、
目の前に残るToDoの処理をして、
帳尻を合わせてみましょう。
と自分に言い聞かせて
今月も残りをがんばろう!
と自己暗示をしたかった
今日のnoteでした。
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。
それではまた明日。
おつかれっした!