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考え方の「差異」に出会ったときが成長のチャンス


先日、

早稲田大学の
とある准教授と会食がありました。

海外で博士となり、
大学でキャリアを積んで帰国。

早稲田大学でスポーツビジネス科目を
担当していらっしゃいます。

すでに膨大な数の論文を執筆し、
著書も数冊。

圧巻の業績を持ちながらも
謙虚で、気さくな雰囲気で

コミュニケーション能力も高い。

アカデミックな世界に
ちょこっとだけ足を入れている私に対しても

好奇心を隠すことはありません。

むしろ過大な評価をいただいたり、
質問をいただいたりしながら、

質の高い情報交換ができました。


■noteに

何度か書いた記憶がありますが、

学問と実務のあり方について
明確なこだわりがある私。

学問、
たとえばスポーツマネジメントというのは、

ようするに

スポーツビジネスの現場で働く人たちに
何らかの役に立つこと

を目的としたものと考えています。

なので自分は
何のために論文を書いているのか、
何のために研究をしているのかと問われれば、

それは現場の成果に貢献するため
と答えます。

現状、
私の知る限りにおいてですが、

どうやらスポーツビジネスに関する論文は、
アカデミックなコミュニティの外では

あまり読まれていないような気がしています。

正統派の統計分析による研究
とは別に、

事例研究をもとにした
定性的な方法を採用することが多い私にとって、

ある事例をいろんな側面からみて
論理を引き出してくる作業は非常に魅力的です。

再現可能で一般性が高く、
因果関係についての法則につながることもある。

言うまでもなく「ある事例」とは、

私が実際にビジネスの現場で経験したもの
に基づきます。

アカデミックな場にいるときの私にとって、

「お客さま」は
現場スタッフや経営者であり、

同業の学者ではありません。

お客さんが違えば
仕事の基準も変わってくるという理屈です。


学者としてよりよい、
「使える」知見を世に出していきたいというのが

私のスタンス。

仕事の基準はやはり、
現実世界に対するインパクトだと思います。


■この話をしたところ、先生は

「僕はむしろアカデミックにこもりたい」

という趣旨のことを述べられました。

現在はあえて
現場から隔絶した世界をつくり、

学問に没頭しているとのこと。

スマホアプリのニュースなども遮断して、
現実世界から距離をとるという、

私とは真逆のスタイル。

「実務の経験がない私にとって、研究者としていくら現実世界を意識したところで、現場の方々の知見に優る成果を出せるとは思わない。であるならばむしろ現場と境界線を引いて、アカデミックに振り切った活動を続けていく。そしてもし、いつの日か現場の方々の誰かが私の研究に旧実を持ってもらえたらうれしい」

そういう考えもあるんだという、
どこかスッキリした感想を持ちました。

潔さというか、

自分の立ち位置を謙虚に
分析できるからこそ導き出される、

おそらく試行錯誤のすえに
落ち着いたスタイルだと感じました。


■このとき感じたのは

「差異」

差異を楽しむ余裕は
人脈を広げる可能性を秘めています。

いろんな人と幅広くつきあっていくと、
たくさんの差異に出会います。

この差異を発見することが
私にとっては楽しみであり、

自己の成長につながる
確信しています。

差異に触れると、

私が住んでいる世界認識が
いかに小さなものであるか

井の中の蛙的な
狭量なものの考え方をしている

ということに気づかされます。


■この日の会食でも、

先生のお話を聞くまでは
断固として自分の考えを信じていた私ですが、

真っ向から対峙する
新鮮な考えに触れて、

かたくなだった信念が
ゆっくりと溶解していく感覚
に陥りました。

これはある種の「揺らぎ

自分が信じていたことに対する
アンチテーゼがもたらす「葛藤」です。

この揺らぎや葛藤によって
自問自答がはじまり、

いろんなインプットを積み重ねて
またあらたな信念が形成されるという、

「成長のフェーズ」

に入ることになります。
これが自己を成長させるプロセスの一端。

同時に

人間としての器も広げることができる
チャンス
でもあります。

差異は恐れるのではなく楽しむもの。
差異を発見し、積み上げていくための

「人的ネットワーク」

はこれからも
積極的に広げていきたいと思います。


今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。

それではまた明日。
おつかれっした!




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