タイプ別:3つの弱みの克服法
FROM ボブ・バーグ
人間にはだれにでも欠点があるものだ。いわゆる、自分のウィークポイントにどのように対処するべきか、これについては実に多くのことが言われている。よく知られたもの1つとしては、ベンジャミン・フランクリンの自伝の中で言われているものがある。それは、欠点をむしろ長所として変える方法についてだ。
一方で、「欠点は気にしても仕方がない、それよりも長所や強みを伸ばすことに注目したほうがいい」と言う人もいる。特にビジネスシーンでの役割分担となれば、この考え方をするほうが理にかなっていることも多いだろう。
弱みを改善することが必要な場合、不必要な場合
たとえばセールスが得意な人に書類整理を任せるというのは、実にもったいない話だ。もちろん、書類整理のノウハウを身につけておくことは大切なことだ。しかし、ほかに得意分野があるのにわざわざ書類整理のエキスパートになる必要もないはずだ。
だれかを雇うというときにも同じことが言える。その人の苦手なことを何とか頑張ってもらうよりも、はじめからそれが得意だという人を雇うほうが効率的だ。仮にあなたが会計処理が苦手だとしたら、会計士を雇うのがいいはずだ。しかしながら、会計処理の基本をあなた自身が把握しておくことは決して無駄ではないし重要なことでもある。
しかしながら、会計がもともと得意な人が会計士になるまでの時間と同じ時間をあなたがかけたところで、自分も同じように会計士になれるわけでもない。その時間は、自分自身の強みをより活かす方向に使ったほうが有益になる。強みを前面に出し、それを自分の原動力のようにしていくこと、これが基本的には有効であると言えるだろう。
あなたに中にある3つのタイプの弱点
しかしながら、欠点について見て見ぬ振りをしていれば、そのうち生産性が低下してしまうとも言われている。実は、私たちには3つのタイプの欠点があって、それぞれの欠点について異なるアプローチが必要になる。
3つのタイプの欠点のうち1つ目の欠点とは、「無視してよい」タイプのものだ。たとえば、「自分は長距離を走るのに向いていない」というような弱点を自覚していたとしても、長距離走がその人の人生にほとんど関係ないなら、別に走れなくてもよいという結論になる。
2つ目の欠点は、「人生や仕事に直接悪影響を与えるような致命的な欠点ではないものの、ある程度は矯正しておくのがよい」というものだ。たとえば、暴飲暴食や運動不足といった悪癖は、健康的に長生きするうえではぜひ克服しておくべき欠点であると言える。対策としては、個人的にコーチを雇うとか、暴飲暴食の誘惑となるようなものをそもそも家に置いておかないなどが考えられるだろう。
そして3つ目の欠点は、「ぜひとも積極的に対処するべきで、それを長所にすることもできる」類いの欠点になる。私の個人的な経験になるが、私はかつて、常に怒りを抱えて生活をしていた時期があった。そう、何に対しても怒りが沸き、そうした態度のために、仕事でも発言力を失ったりしていたものだった。そのとき、まわりの人がこう助言してくれた。
「どうしてそんなに怒っているんだい? 何も問題なんてないじゃないか」
そう、冷静に考えれば、そもそも問題なんてなかったのだ。私は、この助言のおかげで自分の恵まれた環境を再確認することにつながった。それからほかにも、感謝の気持ちを忘れがちであるとか、他人について悪い噂をしてしまうといったことも私の悪癖のひとつだった。こうした欠点に目をつむり続けていても何もいいことはない。ただ悪くなる一方だ。
こうした欠点は、理想の自分とのギャップのようなものだ。たとえば、自分は他人に感謝をしているつもりであっても、実際には感謝が足りていないということに気づくことができれば、それに対処することで「感謝の気持ちを忘れない」という長所にすることができる。きちんと対処をすれば、結果として大きなプラスの変化をもたらすことにつながるはずだ。
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