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性教育の重要性|緊急避妊アフターピルが必要なわけとセックスの意味について

わたしの話

個室で二人きりという状況で、自分が弱いせいなのか、嫌われたくないという気持ちがそうさせるのか、はたまた逆上して暴力振るわれたらどうしようなどグルグル考えを巡らせている間に、結果として、コンドームなどのプロテクションもないままにSEXしたことがある。そして、そんなことは、1度や2度ではない。不本意だった。
そんな女の子は結構多いんじゃなかろうか。

世の中には「中出し」とか、「生じゃないと感じられない」なんて言葉が無責任に踊り、さも「プロテクション(コンドームなど)なんてクールじゃない」という空気感が、この世界には蔓延してる(気がしてる)。
また、「そもそも女子がピルを飲めば良いんじゃない?」と言う人たちもいるが、それも違うんじゃないかと思う。ピルは避妊にはなるけれど、性病を防いでくれるわけではないからだ。

わたし自身、性暴力被害者ですが、そんな経験をしていても・・・いや、そんな経験をしているからこそ、「人に求められたい・愛されたい」と希望をもち、誰でもいいから、体で繋がろうとした時期がありました。当時はある意味、自暴自棄だった。SEXは、たとえそれが一時的なものでも、「自分は取るに足りる存在なんだ」と思わせてくれる、そして一瞬でも存在意義を感じさせてくれた。でも今考えると、あれは自傷行為に近かった気がしてます。

それから少し経ってから、わたしは恋をした。片思いをしていて、相手は友達以上彼氏未満の男性だった。わたしはやっと、「普通の恋愛らしい相手を見つけた」と思いこんでいた。これで、過去を乗り越えて、わたしは普通の恋愛ができると信じていた。普通のデート、ランチなど、そんな時間を一緒に過ごした。しかしいざとそういうことになった時に、「コンドームは?」とおそろおそろ聞いてみたところ、「外で出すから」と言われて流されてそのままSEXした。
その状況になる度に、聞いたけれど、いつもはぐらされた。
今振り返ると、彼はわたしを大事にしてなかったんだと思う。こちらで準備しても、使いたがらなかった。渋る彼に、「じゃあ帰る!」なんて言えなかった。密室で、「じゃあ帰る」なんて言ったらどうなるだろう?と思ったら、好きな相手でも怖くて抗うことができなかった。

「とりあえずここはやり過ごして、終わったら朝、彼が起きる前にここを出よう。だって、彼は本当は優しい人だから・・・」と自分を思い込ませた。

そう思って、相手を刺激しない様に協力的にやり過ごした。
でも本当は嫌だった

そんな中、中で出された。
妊娠するかもしれないし、妊娠したとしても彼はきっと責任なんて取らなかったと思う。私たちの関係は、周りには秘密だったから、多分しらばっくれただろうと思う。また、彼が風呂にも入らず、コンドームをしていなかったせいで、膀胱炎になったこともあった。相手の体を思いやる気持ちがあれば、お風呂に入ったり、手を洗ったりするはずだ。
SEXで触れるのは、お互いの体の中でもセンシティブな部分ばかりだ。
でも彼はどれもやらなかった。
これって、大事にしてもらっているのかな?と不安が募っていった。

ある日のこと、彼は中出しした。
あまり考えている様ではなかった。
怖かった。
子供ができたらどうするの?と思った。

翌朝彼と別れた後に、わたしは緊急避妊薬を買いに行った。
たった一人で。
病院のカウンターで、「緊急避妊薬をください」と言うと、事情を聞かれた。適当に答えた。
コンドームをしてくれなかったなんて言えなかった。
なんだか後ろめたかった。大事にされてないんですって言ってるみたいで。自分は悪くないのに。
私たちは、付き合ってもいなかった。(付き合いたいと言ったけど、彼はこのままでいようと言ってははぐらかしていた。)
情けなかった。(実際、彼とは些細な理由で終わってしまった。「付き合ってないし」と言われてしまった。都合の良い女だっただけだった。)

もっと強く、「コンドームしてよ!」って言えたら良かったけれど、そんな事言えなかった。

帰り道、ペットボトルの水でアフターピルを流し込んだ。
なんでわたし一人でこんな目に合わないといけないんだろうと思ったら、自己嫌悪になった。
大事にされていないと言う事実が、とにかく突き刺さって悲しかった。

現在、アフターピル(緊急避妊薬)を必要とするすべての女性に届けたい!というキャンペーンがChange.orgで始まっているのをご存知だろうか?

「アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊に失敗した、レイプされたなどの緊急時に一定期間内に服用することで、100%ではありませんが高い確率で妊娠を防ぐことができる薬です。」
キャンペーンページ、アフターピル(緊急避妊薬)を必要とするすべての女性に届けたい!より

アフターピルが必要な理由は様々だ。

性暴力被害にあった際、望まない性交渉があった際、リスクを負うのはいつだって女性だ。
男性側は何も変わらない。
女性は違う。
妊娠なんてしたら女性の人生は大きく変わる。それも、自分の意思でなかった場合はどうだろう?将来設計も狂ってくるし、避妊をしてくれない男は大抵クズで、面倒なんてみない。(例外もあるとは思うけれど)
また、それが性暴力によってできた妊娠だった場合はどうだろう?
自分を傷つけた相手の血を引く子供を、育て続けなければいけないと言う呪縛を、なぜ女性だけが被らないといけないのだろうか?
シングルマザーを取り巻く環境が優しいとは言い難いこの世界で、一人で、望まない妊娠をさせられることになってしまった人に、選択肢は与えられないのだろうか?

例えば中絶ということになった場合、体への圧倒的な負担を被るのも、金銭的な負担をかぶるのも大体女性だけだ。

いつだってコンドームを持っているわけではないし、そもそも「コンドームつけるのダルイ」って言う男性陣が多いこの国で、嫌われたくなくて、言えなくて、渋々無しでSEXした女性はおそらくたくさんいるはずだ。
そして終わった後で、後悔して、不安を抱えて暮らさなくてはいけない女性のために、アフターピルはもっと手に届くものである必要があると思う。

まして、Twitterで流れてきた、日本産婦人科医会の前田副会長のこれをみて憤りを感じた。というか、産婦人科医会の副会長がこれじゃあダメだなと思った。

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妊娠は女性一人でできるわけではない。
性教育や避妊について教育すべきは、むしろ男性なんじゃなかろうか?
一人でアフターピルをもらいに行ったあの日の情けなさは、もう2度と経験したくない。

性教育は、本当に大事だ。
性的合意についても、男性陣にはしっかり勉強して欲しいと思っている。
一緒に飲みに行くのは、別にSEXして良いよというサインではない。
いろんな歪んだ認知があると思う。

これは余談だが、性的に虐待されてきた人間として、よく、「セックスってなんだろう」と、わからなくなる。
セックスは子供を作る行為で、愛を確かめたりする行為であると同時に、「消費される」と消費された側は精神的な破綻を経験する不思議な行為だ。
性的合意もそうだけど、SEXが愛を確かめる行為だと言うならば、相手を思いやる気持ちをもってほしいと思う。

そして、アフターピルという選択肢を、もっと身近にして欲しい。

アフターピル(緊急避妊薬)を必要とするすべての女性に届けたい!

■アフターピルにアクセスできない人がいる
アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊に失敗した、レイプされたなどの緊急時に一定期間内に服用することで、100%ではありませんが高い確率で妊娠を防ぐことができる薬です。
女性を守る最後の手段となるとも言えるアフターピルですが、私が代表をしている若者の性の問題に取り組むNPOによせられるメール相談では、若者にはそもそも避妊についての知識がなく、アフターピルはかなり入手しづらいものだとわかります。

「避妊を失敗してしまった。どうしたらいいかわからない」という相談はとても多く、たとえアフターピルの選択肢を知っていたとしても、「人目も気になり、産婦人科には行きづらい」「仕事があって休めない」「土日や祝日(連休中)で病院がやっていない」「学生なので高額すぎて買えない」などの声があり、非常にアクセスのハードルが高いことがうかがえます。

国内で認可されているアフターピル「ノルレボ」は医療機関の処方箋が必要で、価格も6000円~2万円ほどにもなります。さらに、全ての婦人科・産婦人科で取り扱いがあるとは限らず、手軽に買えるような代物ではありません。そして、そのような状況の中、もし妊娠すれば、中絶か、出産かの選択を迫られます。

レイプをされた際、警察に届ければアフターピルの公費助成がありますが、実際に警察に行く選択をする人はわずか3.7%(※1)です。そしてやっとの思いで警察に行ったとしても、警察にはアフターピルは常備されていません。早く服用するほど効果的(できれば24時間以内、遅くとも72時間以内に服用)なのに、緊急避妊をするには医療機関を受診し処方してもらう必要があるのです。

性暴力被害者のためだけにアフターピルが必要というわけではありません。日本では約82%の人がコンドームによる避妊をしています(※2)。コンドームの年間避妊失敗率は2割ほど。きちんと避妊しようとしても破れるなど失敗してしまうことは往々にしてあります。その上、日本ではコンドームの使い方もまともに教えられていません。

一方で、ネット通信販売でアフターピルやピルを扱う業者が沢山あります。「安易な使用が広がる」と懸念する一方で、ネットの業者は野放しになっている現状はおかしいです。

私自身もかつて、思いがけない妊娠と中絶で傷ついた若者の1人です。

避妊の失敗は、遠い世界の話ではなく、だれもが当事者になり得ること。

それはあなたやそのパートナー、友人、きょうだいや子どもや親もです。自分の過去の経験をあえてオープンにしているのは、そのことを伝えたいという思いからです。

詳しくは、こちらのページをご参照ください。


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